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「HHKB Studio」でPFUが狙う新しいユーザー層とは? あとポッチを赤くしてみた(2/5 ページ)

» 2023年11月06日 19時22分 公開

変わらないところはキー配列と極上のキータッチ

 HHKBはそのホームファクターを20年以上変更していないキーボードです。高級キーボードというジャンルもなければ、自作キーボードなんて夢にも思わなかった時代から変わっていません。その頃から和田英一先生が提唱されたHHKBのキー配列のキーボードとして存在しており、その配列はHHKB Studioでも変わっていません。

 さらに現行機の特長が無接点静電容量方式のキースイッチの採用です。先行して体験をしていたときから、そこに関してはきっと賛否両論になるであろうことは、容易に想像できましたし、私自身もそこはHHKBの魂の部分なのではないかとも思ってはいました。でも、実は初代HHKBって、メンブレンキーボードだったんですよね。だから、HHKBって、ずっと無接点静電容量方式のキースイッチだったわけではないんです。そのときに最適なキースイッチを選んでいるということでいいと思います。

 そして今回採用されたのはメカニカルスイッチ。ただし、HHKBオリジナルのKailh製キースイッチです(別売あり)。今回のHHKB Studioをハードウェア的な部分で評価すると、今回いちばんの出来栄えはこのキースイッチといえます。

 事前に仕様を確認していますから、これから押そうとしているキースイッチがこれまでのHHKBとは、なにもかも仕様が違うキースイッチと分かっているんです。でも、実際にキーをタイプすると、その感触は相当にHHKBに近いのです。

 つまり、HHKBクオリティのキータッチにいちばんこだわっていたのは、他ならぬPFUだったというわけです。そのこだわりがあるからこそ、キースイッチそのものをオリジナルカスタマイズしたわけです。これはどうにも身体からの感触と脳内での理解がバグります。でも、そんなの最初の10分程度で気づけば手になじんでくるわけです。

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