SaaSの創業者は、主に2つのタイプに分類される。自らがその分野の専門家であり、業務を遂行するためには「絶対に世の中にはこのサービスが必要だ」という発想で開発を始めるプロダクトアウト型と、専門家ではないからこそ、業界の慣例などに惑わされることなく「もっとこうやってやればいいのではないか」という発想で切り込み、徹底してユーザーの声を拾い上げて開発を進めていくマーケットイン型だ。
freeeの佐々木氏やSmartHRの宮田昇始氏、そしてBundleの石橋氏は後者のタイプといえる。「Bundleはほとんどの機能を、お客様の要望から作っている」と石橋氏。常にアップデートを繰り返すSaaSはいかにユーザーの要望を吸い上げ、機能を開発していくかが重要になる。しかし、表層的な対応をするだけでは競合優位性もなく、課題を解決できないことも多い。
成功するプロダクトとそれ以外のプロダクトを分けるのは、どこまでユーザーの課題の本質に向き合い続けることができているかにかかっている。石橋氏はUUUM時代にSaaSアカウントの管理を自ら行なったことによって、情シスの課題は手動作業の割合が多いこと、それらの業務は手間がかかる割に評価がされていないことに気付いたと話す。
freeeの配下になったことで、石橋氏をはじめとしたBundleのメンバーはプロダクトの機能に向き合う時間がこれまで以上に取れるようになったという。徹底的にマーケットインで進化してきたBundleが、新しい体制でどのように情シスの課題を解決する進化を遂げるのか、今後の発展が見物だ。
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