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気になるテスラの「電気代」「整備費」 丸2年乗ったモデル3オーナーの、ランニングコストの総額は?走るガジェット「Tesla」に乗ってます(2/4 ページ)

» 2023年12月24日 13時30分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

2年間故障なし ただし再起動が1回

 車両そのものや点検等に費やしたコストを総括しましょう。次の表をご覧ください。納車時から3年目を迎えたこれまでのModel 3に投じた経費の内訳です。この他にも、日よけシュードやペット用のシートカバーなど個別事例的な出費はありますが、それは除外しています。

導入時の充電ケーブルや充電コンセント工事で11万円強の出費は今から思うと高い。便利になった分のコストと思えばいいのか…

 初年度の「タイヤ交換(1本)」というのは、約2000km走行時に筆者の不注意で機械式パーキングに入庫する際、左前のタイヤのサイドをエグってしまったことから、この1本だけを交換しました。

 2年目の法定定期点検は、テスラの正規サービスセンターにお願いしました。基本料金が2万8000円で、それに加え消耗品代が加算されています。

 3年目の法定定期点検が、前年度と比較して1万4300円と安価なのには理由があります。このときの定期点検は、テスラの正規サービスセンターではなく、最寄りの民間の整備工場に依頼しました。テスラの整備経験もあるということで、本連載のネタにもなると思い依頼しました。その様子は、担当者のインタビューも交え、本稿の後編に体験レポートとしてまとめています。

点検中のModel 3。今回は、Teslaのサービスセンターではなく「サンオータス環境車検新横浜店」に依頼した

 今回の点検では、ワイパーブレードやエアコンのフィルターといった消耗品の交換はしていません。これは、後からDIYで実施するつもりでテスラのオンラインショップにおいてエアコンフィルター(2枚)5400円とワイパーブレード5276円(社外品)を購入しました。

 実は、その後、エアコンのフィルター交換がうまくいかず、DIYを断念しており、結局Teslaのモバイルサービスを依頼し、自宅までサービス担当者に来てもらいました。出張料は無料で、技術料の1848円だけの請求でした。出張無料は本当に助かりますし、対応も実にジェントルでした。

自宅車庫に駆け付けてくれたモバイルサービスのModel Y(左)。近所の家がモロに写り込んでいるため背景は生成AIによる合成

 自動車保険は、20等級で本人・配偶者限定という条件です。値上がりしているのは、車両保険の料率クラス変更と一部保険内容を見直しているからです。「保険キャッシュバック」は、運転特性連動型の保険契約によるもので、専用車載機器とスマホアプリの連携で、安全運転により一定以上の得点を記録すると、キャッシュバックを受けられる仕組みです。前車のときから毎年満額を受け取っています。

 この2年間のコストについてまとめると「お金のかからないクルマ」の一言です。サービス対応が必要な車両起因のトラブルは一度も経験していません。先日一度だけ、自宅から出発する際、スクリーンがブラックアウトして慌てましたが、車両の再起動で正常になりました。

 筆者の場合、前車がV6エンジンのメルセデス・ベンツだっただけに、オイル交換を行うだけでも2万円近い請求が来ていました。それに加えディーラー定期点検の基本料3万8000円やその他もろもろで、2年目の定期点検において、約8万円を支払った記憶があります。

 メルセデスの前は、トラブルの総合商社(?)ともいうべきシトロエンに20年間乗っていたわけですから、クルマの運用コストについて、負のイメージがすり込まれていました。それから考えるとModel 3は、相対的にコストや手間がかからない優等生のクルマだと言えます。

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