陸上自衛隊は1月17日、令和6年能登半島地震の被災地に“ロボット犬”を導入していると発表した。公式Xアカウント(@JGSDF_pr)上で、ロボット犬の写真を公開している。被災者を2次避難所まで移送する際の誘導支援に活用したという。
輪島市市内の孤立した集落から住民たちを2次避難所までの移送を支援した。これに先立ち、ロボット犬の操作訓練、使用予定の避難経路の偵察なども実施した。この様子は、防衛省・自衛隊(災害対策)(@ModJapan_saigai)や防衛省・自衛隊(@ModJapan_jp)のXアカウントでも写真を公開している。
このロボット犬は、米国のロボットメーカーであるGhost Roboticsが開発した「Vision 60」と呼ばれる4足歩行ロボットだ。日本国内でこれを代理販売する、エス・ティ・ジャパン(東京都中央区)が自衛隊に提供したという。提供したロボットには、カメラやガス検知器などの分析器を搭載するカスタマイズを施しており、名前は「やまと」としている。
やまとのような無人ロボットは「UGV」(Unmanned Ground Vehicle=陸上無人機)と呼ばれ、防衛省ではこの研究開発に注力している。自衛隊が想定しているUGVの運用環境には「障害物が散乱している舗装されていない場所」「状況の変化により既存の地図が使用できない場合」などを挙げており、今後は舗装されていない場所で走行可能な場所や障害物を検知する技術や、新たに地図を作成する技術などの獲得を目指すという。
UGVについての研究進捗については、防衛装備庁が23年11月に開催した「防衛装備庁技術シンポジウム2023」で発表しており、その資料や動画をYouTubeで公開している。
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