先週のアクセストップは、ゆうちょ銀行で、窓口に硬貨を持ち込んだ際の「硬貨取扱料金」が値下げされるというニュースだった。ゆうちょ銀行は従来、「50枚以上」で手数料を取っており、「100枚以上」が主流のメガバンクより割高だったのを、メガバンクに合わせてきた形のようだ。
さて、筆者は先週からTikTokへの投稿を本格的に始めてみた。中年の筆者にとってTikTokは若者だらけで入りにくかったのだが、老後もバズっていたいので、先細りは敵。今更かもしれないと思いながら、重い腰を上げた。
新規アカウントを作り投稿したのは、小2の息子が子ども向けプログラミング言語「Scratch」で作った謎のゲーム「カワハギの胆醤油」だ。表示される矢印を押していくと、画面上のカワハギがさばかれていき、最終的に肝だけになって、しょうゆをつけて食べる、というだけのシュールなゲーム。ゲームと言っていいのか分からないレベルの“クソゲー”だ。
動画の面白さには自信があったものの、フォロワー数ゼロのアカウントからの初投稿だし、再生数はせいぜい2桁、良くて数百だろうと思っていた……のだが、投稿した瞬間から再生数カウンターがどんどん上がっていき、12時間以内に1万再生を超えた。これには驚いた。
どうやらTikTokでは、各アカウントの初回投稿を、一定程度のユーザーの「おすすめ」に出すアルゴリズムが働くらしい。ネット上には「初投稿は100人のおすすめに載る」という情報がまことしやかに流れている。公式マニュアルからは確認できなかったので、事実かどうかは分からないが。
ただ実際に、筆者の新規アカウントの初投稿はまたたく間に1万以上再生された。視聴者のアカウントを見ていると、botっぽいものが目立ったが、そうでないものも多い。いいねは170を超え、好意的なコメントも付いた。発信したコンテンツをベースにした、見知らぬ人とのコミュニケーションを久しぶりに楽しんだ。
再生数は最終的に1万4000を超えたが、カウンターは2日めでピタリと止まった。誰のおすすめにも載らなくなったようだ。
この怒濤の流れを見て、TikTokの再生数はまるでXの閲覧数だな、と感じた。
TikTokは、おすすめに自動で出る動画が勝手に再生されていくので、再生ボタンを押す必要がない。興味があってもなくてもタイムラインに表示され、スクロールするだけでも閲覧数としてカウントされる。一定時間が過ぎると閲覧が止まるのも、Xのタイムラインに似ている。
YouTubeの動画は違う。サムネイルで興味を引き、再生ボタンを教えてもらわないと「1再生」にならない。ワンタップ必要なYouTubeの再生数と、自動で流れるTikTokの再生数は同じ基準ではないのだ。なんとなくだが、YouTubeの1再生がTikTokの10再生ぐらいのイメージだろうか。
自分で投稿するまでは、YouTubeとTikTokは「長尺か短尺か」「縦か横か」の違いだと思っていたのだが、再生の“重さ”が全く異なり、利用シーンやユーザーのテンションも全然違うのだなあと感じた出来事だった。
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