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気分は上げるがテクニックは求めない──下村企販「珈琲考具」は“素人のための道具”だった分かりにくいけれど面白いモノたち(5/6 ページ)

» 2024年02月28日 11時45分 公開
[納富廉邦ITmedia]
珈琲考具「2cup メジャー」1100円。片側が8g、もう片方が1gの2つのメジャースプーンが1本にまとまった製品。1gを計れるのは案外重宝する

 さらに、8gと1gのメジャースプーンが前後に付いた「2cup メジャー」という製品もあって、これもまた、あるとうれしい道具だ。1gのメジャースプーンなど、通常あっても使わないけれど、こんな風に8gと一体化していると、豆の量を細かく調整したい時には助かるのだ。また、これがあることで、最適な豆の量を実験してみようという気になる。ガッツリと深入りの豆を淹れる時など、10gじゃ多いなという時に、8gや9gを簡単に計れるのもあり難い。この製品も柄が短めだけど、1gみたいな少量を計るのに、長い柄はかえって使いにくい。よく考えられているのだ。

珈琲考具「ドリップバッグスタンド」は880円

 もう一つ、個人的にとても好きなのが「ドリップバッグスタンド」だ。コーヒー1杯用の簡易ドリッパーというか、コーヒー版のティーバッグ的な「ドリップバッグ」は、もはやすっかり当たり前の製品になったけれど、これが便利な割に、ちゃんと淹れようとすると結構面倒くさい。

 最近では、コーヒー専門店が自分のところの豆を使ったドリップバッグを出すのも当たり前になっているから、せっかくなら、ちゃんと淹れたい。でも、面倒なことはしたくない。そういう時に、この「ドリップバッグスタンド」と、「ドリップポットITTEKI Pro」の組み合わせが活躍する。

こんな風に、カップに乗せてドリップバックをセット

 「今でこそ100均とかでも出ちゃいましたけど、私たちはかなり早く出したんですよ。なので、形状などの権利も取得しています。とはいえ、アイデア商品的なものですし、まだ改良の余地はあると思っています。最近は全てのカップに対応しますという製品も出てきましたし」と安達さんは言うのだけど、個人的には、これはかなり良くできていると思っている。なにより、ワイヤーフレームのようなシンプルな構造が良いのだ。直方体が基本になった形状のおかげで、カップに乗せやすく、ドリップバッグもセットしやすく、上からカップの中もよく見える。

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