実際、逆手に持っても、上部を指で挟むように持っても、ハンドルのカーブが指にフィットして持ちやすい。人は自分の持ち方でしか試さないので気がつかないけれど、やってみると不思議なほどに、どんな風に持っても良い感じになるのは、何だか面白い。
珈琲考具というブランドの出発点がポットだったこともあって、やはり中心となるのはポットであり、ドリッパーなのだけど、私が面白いと思ったのは、「キャニスター」と「10g メジャー」だ。何より、柄が極端に短くて、10gが測れる小さなメジャースプーンである「10g メジャー」が、キャニスターのフタの中に収納できるというのが素晴らしい。しかもキャニスターは100g用。
「メジャースプーンも元々市場に色々出ていたんですけど、多くのスプーンは8g用だったんですね。でも、色々調べていたら、コーヒー1杯に豆10gというのがちょうどいいんじゃないかというところに行き着いて、ならば10gのスプーンが欲しいと思いました」と安達さん。
これは偶然なのだけど、私は普段、20gの豆を使って、コーヒー二杯分(400ml)を淹れていたので、正に10gのメジャースプーンがぴったりだった。そして、このスプーンは極端に柄が短いのだが、これはキャニスターの中に収められるようにするためだという。
「柄の短さについては、私たちも冒険だと思っていました。受け入れられるか心配だったんですが、キャニスターに入りますよという説明をすると、納得して頂いて結果、好評でした。短くて使いにくいと言われたこともありません」。このあとで柄の長いタイプも発売しているのだけど、実際、この短さで使いにくいと感じたことは私もない。むしろ指に近いところで掬えるせいか、的確に豆を計れるような気がするくらいだ。
キャニスターが100g用なのも、豆を100g単位で購入することが多い私には使いやすい。ほぼ毎日淹れることを考えると、100gずつ、その時に飲みたい豆を買って、5〜6日で使い切るというのは、豆の鮮度も落ちず、色んな豆を気分に合わせて楽しめるからちょうどいいのだ。シングル・オリジンの豆を扱う専門店では100g単位で売られていることが多いということもある。コーヒの実を意識したという形状も、お茶も飲む私にとって、茶筒との差別化ができて助かる。
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