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Google、新しいオフィスのWi-Fiが数カ月不調 でも週3出社

» 2024年03月12日 14時36分 公開
[ロイター]

 米Googleはこれまで、同社が初めて一から設計・建設したビル「Bay View」の革新性を宣伝してきた。同オフィスでは、最も注目度の高いプロジェクトである生成AIに注力するため、社員を出社させている。しかし、一部の人々は、その革新性にまともなWi-Fiが含まれていれば良かったのにとこぼしている。

photo Bay Viewキャンパス内のビル

 Googleの本社付近にある「Bay View」ビルでは、数ヶ月にわたってWi-Fiが使用できない、あるいは最良の場合でもスポット的にしか使用できないという問題に悩まされているという。この件に詳しい6人の関係者が明らかにした。

 リクライニングチェアが備えられたコラボレーションスペースは、ノートPCを持ち歩くチームにとってあまり役立っていない。一貫したインターネットサービスを受けるには、デスクでイーサネットケーブルに接続する必要がある。一部の人は、スマートフォンをホットスポットとして使用することで対応しているという。

 Googleは229ページの書籍の中で、ビルとその周辺のキャンパスの最先端の特徴を「Googley interiors」や「an environment where everyone has the tools they need to be successful(誰もが成功するために必要なツールを備えた環境)」と紹介している。

 しかし、Googleの広報担当者は「Bay Viewでは、Wi-Fiの接続問題があった」と認めた。同社は「問題に対処するためにいくつかの改善を行った」と述べ、数週間以内に修正できることを期待しているという。

 このビルに配属されたとあるAIエンジニアによると、不安定なWi-Fiは、週3日のオフィス出社を義務付けているGoogleにとって助けにならないそうだ。

 彼は「世界有数のインターネット企業なら、この問題を解決しているはずだと思うのだが」と話す。他の人と同様に、彼は匿名を条件にロイターに語った。

 マネジャーは、Wi-Fiの電波が強い屋外を散歩したり、隣接するカフェに座ったりすることを推奨している。一部の社員には、最近、より強力なWi-Fiチップを搭載した新しいノートPCが支給された。

 GoogleはWi-Fiに関する問題の理由を公表していない。従業員によると、ビルの波打つような屋根が、バミューダトライアングルのようにブロードバンドを飲み込んでいるそうだ。

 海のような屋根の下で、Google従業員は「Gemini」として知られる最先端のAIソフトウェアの最新版をリリースするために奔走している。このようなAIは、2022年末のChatGPTのリリース以来、シリコンバレーで話題となっている。

 ロイターがこのオフィスにWi-Fiが十分にあるかどうか尋ねたところ、Geminiは楽観的な回答をした。「Bay Viewキャンパスには高い確率でWi-Fiがあると思われます」とソフトウェアは答えた。

 「大手ハイテク企業であるGoogleの本拠地として、Wi-Fiがないとしたら驚きです」

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