同フォントをデザインしたAdobeプリンシパルフォントデザイナーの西塚涼子氏によると「スケッチも含めると案自体は15年前からあった」という。
「(昭和時代の看板やメニュー表など)昔から決まった枠に文字を詰め込む表現があったが、テクノロジーの発展とともにデザイナーがフォントに依存するようになるにつれ、“圧縮フォント”を見かけなくなった」という。西塚氏によると、この“文字を詰め込む”という手書きとフォントを融合させた手法は、昔の凄腕グラフィックデザイナーが手掛けていた表現方法で、そこからインスパイアを受けたとのこと。
「弊社のアプリでも扱いが難しく、2軸のフォントを扱うことができなかった」「レトロ回帰じゃないが、今の技術で昔の表現ができないか」として開発したのが百千鳥だという。
「縦方向・横方向に扁平をかけることができる。全角も扱える」「文字の天地が変わっても太さが維持できるのが百千鳥の最大のポイント」と、バリアブルフォントならではのメリットを語った。
なお、提供が遅くなる理由として、活字的な考え方でいう圧縮の方向が横組みと縦組みで変わる、縦横ともにコンデンスである(文字が進む方向に対して長体)特徴ゆえ、エンジンなどの調整に時間がかかっているという。提供時期については別途案内するとしている。
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