「iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、デジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でリポートします。
今回は、Tesla歴10年余のベテランユーザー安川洋氏にインタビューする形で、日本におけるTeslaの歴史や今後の展望などについて話を聞きました。
安川氏は、Model Sが日本初上陸したときからのユーザーです。その後、2017年にModel X、そして、2023年に新型Model Xに乗り換えています。新参者の筆者から見ると、華麗なTesla歴です。それと同時に、Tesla本社公認の「社団法人テスラ・オーナーズ・クラブ・ジャパン」(TOCJ)の代表理事でもあります。
TOCJは、様々な情報発信等を通じて、ユーザーのTeslaライフを支援したり、オーナーズミーティングを開催したりするなど、日本におけるTeslaの普及やミッションの実現に貢献しています。
Teslaが最初に世に問うた製品は、「ロードスター」と呼ばれるスポーツカーです。英国のスポーツカーメーカー「ロータス」の支援を受けて製造されました。
レオナルド・ディカプリオ、ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピット、当時カリフォルニア州知事だったアーノルド・シュワルツェネッガーなど、セレブリティが購入したことで話題になりました。
トヨタは、2010年にEV開発で総額5000万ドルを出資し資本提携を結びました。その際、トヨタの豊田章男氏にロードスターが贈呈されています。
正確な台数は不明ですが、2010年設立の日本法人の手で正式に導入され日本でも販売されています。
「当時、Teslaジャパンは、ロードスター専用の充電器を全国のホテル等十数カ所に設置しました。70A/14kWのAC充電だったのでフル充電までに約4〜5時間を要していました」(以後コメントは安川氏)
これは、あくまでもロードスター独自仕様の充電器であり、現在あるCHAdeMOやスーパーチャージャーとは大きく異なるものだそうです。
筆者は、戸塚にあるTeslaサービスセンターに充電ケーブルのトラブルで訪問した際、整備工場内に忘れ去られたようにひっそりと佇む、3〜4台のロードスターを目撃したことがあります。今見ると、クラシカルな空気感を身にまとったセクシーなラインが魅力的なクルマです。
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