大規模な太陽フレアが5月7日ごろから頻発し、情報通信研究機構(NICT)が注意を呼び掛けている。この影響で「早ければ10日午後6時ごろ」から、GPSや長距離通信などに障害が発生する可能性があるという。
NICT宇宙環境研究室の津川卓也室長によると、「今回は3日間で5回ほど、立て続けにXクラスの太陽フレアが発生し、コロナのガス放出が観測された。これが地球に到達すると磁場が乱れ、人工衛星の障害、GPSの誤差拡大、短波通信への影響などが考えられる」という。
Xクラスとは、太陽フレアの規模を示す5段階の基準のうち、最も強いクラスのこと。太陽フレアによって放出されたX線の強度によって分類する。ただし今回の場合は「Xの中では下の方」だという。
NICTは、注意喚起のため臨時ページを公開する予定だ。「早ければ10日午後6時ごろから影響が出て、数日間続く見通し」(津川室長)。
2017年9月に観測された太陽フレアでは、GPSの精度がかなり悪くなる時間があった。国土地理院は、茨城県つくば市で最大時で普段の3倍ほどの誤差があったと報告している。
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