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何かと物議を醸した「LUMIX S9」、触ってみるとイマドキの機能がうれしいフルサイズ機だった荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/8 ページ)

» 2024年06月25日 08時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

「S5 II」譲りの基本性能の高さ

 S9は正面から見ると分かるとおり、四角くてコンパクトなボディのフルサイズセンサー機だ。グリップ部のでっぱりはなくフラットで、Lマウントの直径がけっこう大きいのでほぼマウント、という感じ。

Lマウントが大きいのでボディはすごく小さく見える。グリップ用のでっぱりはなし

 サイズ感は、シグマの「fp」よりちょっと大きく、ソニーの「α7C II」と同じくらい(ただグリップがない分厚みはないけど)。超コンパクトデジタル一眼の仲間だ。

 センサーは約2420万画素。ボディ内手ブレ補正は約5段。S5 IIと同じく像面位相差AFに対応している。

 メカシャッターレス……つまり電子シャッターのみなので高速な被写体を撮ったときのローリングシャッター歪みが気になるところだけど、ゆがみ具合はS5 IIと同等だった。それなりに歪むけれども、そもそもそういう動きものを撮るカメラではないのでそれほどの欠点ではないかな。

馬を追いながら連写した中の1枚。よく見ると背景の柵が少し歪んでいる(28-200mm 200mm 1/2000秒 F7.1 ISO800)

 連写も最高で秒30コマでプリ連写にも対応するなど高性能だが、超高速モードで36枚までと「連写上等」の仕様ではないのが分かる。

 ISO感度は、最高でISO51200まで。拡張ISO感度としてISO204800まで上げられる。使ってみた感じだとISO25600までならかなり使えそうで、高感度には強い。S9に似合う小型軽量系のズームレンズは開放F値が大きいものが多いので高感度に強いのはいい。

ISO25600で撮影した夜のスナップ。細かいノイズも不自然さのないよい処理をしている(20-60mm 52mm 1/60秒 F5.6 ISO25600)

 ただ暗いとAFは遅くなる。

 では使用感の話もまじえつつ、撮影だ。カメラの起動はちょっと遅め。電源を入れてから画面が出るまでワンクッション置く感じだ。

 最初に装着するのは、ユニークな26mmF8のパンケーキレンズ。発売記念キャンペーンとして、9月1日までに購入し、応募した人はもれなくもらえるので忘れないように。

MFでF8固定のパンケーキレンズ「LUMIX S 26mm F8」。見ての通り、すごく薄くて軽くてS9に似合う

 これをつけると超軽いスナップ撮影セットとなる。レンズキャップ代わりに普段から付けておいてもいい。

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