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何かと物議を醸した「LUMIX S9」、触ってみるとイマドキの機能がうれしいフルサイズ機だった荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/8 ページ)

» 2024年06月25日 08時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

ハイブリッドズームとクロップズームってなに?

 そういう人には新機能「クロップズーム」と「ハイブリッドズーム」である。

 クロップズームは写真の中央部をクロップすることで疑似的に望遠にする機能で、例えばリコーのGRもクロップによって画素数は落ちるけどちょっと望遠になる機能を持ってる。

 でもレンズ交換式でボディにズームレバーも持たないS9でどうやって実現するのか。試してみた。

 クロップズームをオンにする。

メニューからクロップズームをオン
するとタッチパネルを使ったズーミングができるのだ。光学ズーム+タッチパネルを使ったクロップズーム

 タッチパネルのズームレバーでズーミングするのだった。なるほど。望遠端まで行ったら、タッチパネルでズーミングしてやると、徐々に画像サイズを小さくしつつ(どこまで許容するかは選べる。Sサイズだと600万画素相当なので、まあそのくらいかな)、望遠になるのだ。

 ハイブリッドズームはもうちょっと凝ってる。光学ズームとクロップズームを合体させた機能で、ズームリングでクロップズームまでやっちゃうもの。どう実現するのか。

 ハイブリッドズームをオンにし、その振る舞いを設定。広角端のクロップズームをオフにした場合。

ハイブリッドズームは「広角端のクロップズーム」を指定できるのがミソ

 ズーミングすると20-30mmまではそのまま光学ズーム。30mmを超えると徐々に「光学ズーム+クロップズーム」となり、望遠になるに従ってクロップズームの倍率が上がる仕様だ。

広角端から29mmまでは光学ズームのみ
30mmから徐々にクロップズームが始まる。これは32mmで1.1xのクロップズームになり、画像サイズがMサイズ(1200万画素)になっているという画面
望遠に近づくとクロップズームの倍率も上がり、最終的に2x(加減画像サイズがSの場合)となる仕組み

 画面に「60mm×2.0」みたいに表示が出るので分かる。

 Sサイズ(600万画素サイズ)をMAXにすると、2倍……つまり、20-60mmだと120mm相当にまで伸ばせる計算になる。

 まあ実際、大きくプリントしたりあとからトリミングしない限り600万画素あれば十分なシーンは多いわけで、ハイブリッドズームによって20-60mmが20-120mm相当になるという発想は面白い。

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