Isarリュックのペルチェ化計画を断念した筆者は、専用品ならどうだろうと気になり始める。そこで、同じくサンコーから出ている「クーリュック2」も試用させてもらった。こちらはペルチェ素子ユニットが最初から内蔵されたリュックで、金属プレートは肩甲骨付近に2つ、腰付近に1つあり結構豪華だ。
じゃあ実際に使ってみてどうだったかといえば「いくつかの“犠牲”を飲み込めばちゃんと使える」という印象だ。
リュックスペーサーと違い、ペルチェ素子ユニットは飛び出ておらず、背中に当たるパッドとうまく同化している。専用設計だからできるワザだ。歩きや「ドコモ・バイクシェア」のような自転車なら全く問題なく、冷たいペッドボトルを当ててもらっている感覚で心地良い。空冷ファンも3つ搭載しているが、リュックスペーサーと比べて幾分か静かなのも使いやすかった。
手元のコントローラーで強と弱を切り替えでき、10000mAhのバッテリーかつ「強」の設定でおおよそ3時間ほど稼働した。ペルチェ素子ユニットが内蔵されている部分は、側面にメッシュ素材を採用することで通気性を確保している。発熱するペルチェ素子をどうやってリュックに持ち込んだのか気になっていたが、結構力技で解決していた。
ただ、猛暑日の真っ昼間だとさすがに冷却性能が落ちるようでプレートは少しぬるくなってしまう。取扱説明書によれば、35度を超える環境では冷却効果が落ちるとのことで、メッシュをもってしても排熱には限界があるようだ。
なお、腰の部分のプレートのみ中央部分が盛り上がっており、前傾姿勢で乗るスポーツタイプの自転車だとプレートが背骨に当たる。とはいえ、リュックスペーサーの“猛プッシュ”に比べたら些細な問題ではある。
一見良さそうに見えるクーリュック2だが、発熱源でもあるペルチェ素子をリュックに内蔵するために“犠牲”にした部分もある。
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