マイクロミスト掃除機の開発が始まった当時、パナソニックではコロナ禍による清潔意識の高まりに対応した掃除機の研究開発が進んでいた。そこで日本の住宅環境に注目。日本の家にはフローリングだけでなくカーペットや畳などさまざまなフロアがある。水拭きを導入すると、フロアごとにヘッドやモップの交換が必要だったり、べちゃべちゃに濡れてしまったりすることも多い。
「マイクロミスト掃除機の企画は、2年半ぐらい前に始まりました。マイクロミストならじゅうたんや畳なども含めて、オールフロアで使えます。当社の調査によると夏場、フローリングの床を過ごすとき、51.9%の人が素足という結果でした。しかしフローリングには幅100μm、深さ20μmのわずかな凹みがあり、そこにハウスダストが入り込み、ザラザラしてしまいます。マイクロミストはこれに吸着し、吸引しやすくする仕組みです」(酒井さん)
今回登場したマイクロミスト掃除機は、同社が2021年10月から展開している“セパレート型コードレススティック掃除機”シリーズのフラグシップモデルだ。掃除が終わった本体をクリーンドックに戻すと、充電と同時にゴミをクリーンドックが自動吸引し、内部の紙パックに貯める。ゴミをドックに集める仕組みは、一部のロボット掃除機で早くから採用されていたが、スティック掃除機ではこのシリーズが初となる。
「クリーンドック付きのコードレス掃除機は発売以来、非常に好調で2023年にラインアップを拡充しました。その結果、24年8月時点でシリーズ累計販売台数が22万台を突破しています。コードレススティック掃除機全体の総需要を見ても、ドック付きモデルが大きく拡大しています」(酒井さん)
実際、22年には米シャークが、24年にはシャープと東芝ライフスタイルがドック付きコードレススティック掃除機を発売しており、市場が大きく拡大しているのだ。
“自分で掃除するトイレ”まもなく登場 その仕組みと気になるランニングコストをLIXILに聞いた
ダイキンの“ピンポイント暖房”が売り切れ目前 開発者に聞いたヒットの理由
新型「ルンバ」使って分かった自動化レベル向上と安心感の理由 自動給水も可能に
パナの若者向け「食洗機」出足好調 6割が「必要ない」という世代にどう挑んだかCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR