先週のアクセストップは、2024年最もスパチャを集めたVTuberを紹介する記事だった。トップ3人のうち2人が、活動終了や卒業を発表しており、その間際でたくさんスパチャを集めたという、やや皮肉な結果だ。
ランク外だが、Xの生成AI「Grok」が無料ユーザーにも公開され(関連記事)たことも話題になった。
Grokには画像生成機能があり、Xユーザーが自身の顔のイメージ画像を作ってもらう行為が流行。筆者も試してみたが、何度やっても性別すら間違えられて心が折れた。
この流行を見て、Xの人気アカウント「ナウル共和国政府観光局」(@nauru_japan)がつぶやいた内容が大きな反響を集めた(関連記事)。
同アカウントは9月、Grokを使い、ナウルの風景画像のイメージを作成して投稿した。しかし、生成AIに否定的な一部のユーザーから、連日にわたり執拗な批判や誹謗中傷を受け炎上状態になったため、画像を削除せざるを得なくなった。
それからわずか3カ月。12月にGrokを使ったAI画像の投稿がブームになり、それが炎上している様子もない。
同アカウントはその様子を見て、「以前にわれわれがXの新機能であるGrok使用(AI使用)を明記して、試験的にナウル風景の画像を作成して投稿したポストが一部の方からたたかれて大炎上したのはどういうことだったのかと考えています」などとポストした。
当時、同アカウントを批判したユーザーと、Grokを今試しているユーザーは別なのかもしれない。だが確かに、生成AIを巡る空気感は変わってきている。使う人は増え、「受け入れざるを得ない」という雰囲気は、より強くなってきている。
大きな変化は反発を呼ぶ。それが覆せない変化なら、人々は受け入れざるを得ない。生成AIは、ルールやマナーの整備とともに、徐々に受け入れられていくのかもしれない。
しかし、変化への過程で反発をモロに受け、傷つく人はいつも出る。そんな人が少しでも減らせるよう、メディアとして何ができるだろうと、考え込んだ。
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