mixi2には2つの軸がある。1つは「つながった人との関係性を深める」、2つめは「興味関心を持ってることについてコミュニケーションできる」こと。この2つはぶらさないと決めている。
前者は、フォローした相手のつぶやきを確実に見られる時系列タイムラインが担う。レコメンドによって「知らないおじさんのつぶやき」が差し込まれないホーム画面を維持し、リアクションなどで交流を深めてもらう。
誰でも登録できるSNSが多い中、ユーザーの招待状で登録する「招待制」を採用したのも、人間関係を深めるツールと位置づけているから。招待を通じて口コミで広げていきたいという意図もある。
2つめの役割は、興味関心で集まった人で交流できる「コミュニティ」が担う。登録直後は招待者の投稿のみでタイムラインは“過疎”状態だが、コミュニティを訪れれば、活発な交流を体感できる。コミュニティには、タイムラインを賑やかにする役割もある。
mixi2の機能は、「喜び、発見、驚き、共感など喜怒哀楽を、温かい形で共有できるインフラにしたい」という思いで検討。投稿への反応をさまざまな表情の画像で表現できる「リアクションアイコン」や、文字が震える「エモテキ」が特徴的だ。
リアクションアイコンは100以上。絵文字に加え、「エモ」「かわいい」「おつかれ」など感情を示す文字アイコンを豊富にそろえており、テキストを入力しなくても、気軽に反応できる。「いいねボタンだけでは面白さが足りない」と実装した機能だ。
文字のリアクションは、ポジティブな内容を多く選ぶことで“ほっこり”した雰囲気を導く。また、クリスマスや正月など季節行事には期間限定のリアクションアイコンを実装。活発に利用されたという。
他にもあらゆる機能を検討し、取捨選択した。mixiの特徴だった「足あと」も「再三議論にはなった」というが、採用は見送った。
「短文SNSで何をもって足あととするか……タイムラインに一瞬でも表示されたら足あとなのか、プロフィールまで見に行ったらつくべきかなどが難しかった」ためだ。
フォローは一方的にでき、双方向の承認が必要だった「マイミク」にはしなかった。「気軽にフォローしてほしいし、フォローを外すのもいいと思います。双方向だと割と重くなっちゃうので」。メッセージ(DM)機能にも既読を付けず、気軽に読めるよう配慮した。
「mixi2」というストレートな名称は、自然な発想だったという。
「かなり初期からmixi2で行こうと決まっていた、と自分は思っていて。社名は今もMIXIだし、mixiの名で再び、主流となるSNSをやりたいっていう思いもありました。過去のブランド資産を生かせるとか、伝わりやすいという感覚もあったと思います」
名称的にも、かつてmixiを楽しんだ中年以上の世代がターゲットなのだろうか? 「いえ、mixiを使っていない若い人にも使ってもらいたい。両方取っていきたいと思っています」(笠原氏)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR