VIERAの転倒防止スタンドは、震度6の実証実験をクリアしたとしている。その根拠を、商品企画を担当する同社 同ビジネスユニット 商品企画部 主務 野村美穂氏に聞いた。
「もともと家電業界には、統一の耐震基準はありません。それでも転倒防止を訴求するためには、何かしらのエビデンスを示す必要があります。そこで採用したのが、気象庁が公開している、これまでに実際に起こった地震の強震データを使うことでした」
気象庁は、あらゆる地震の強震データを公開している。その中から、阪神淡路大震災や東日本大震災など、今でも多くの人の中で記憶に残っている地震を選び、それらの地震の波形データを試験装置に取り込んでテストしたという。地震にも、短時間に大きく揺れるだけものや、当初にドンッ! と揺れて、そのあとゆっくりとした揺れが長く続くものなどいろいろなタイプがあるが、実際の地震の揺れ方を再現してテストしている。
試験は、転倒防止スタンドを採用する全シリーズと全画面サイズ(全型)で実施。それぞれ複数の強震データを元に揺らして、転倒しないことを確認している。気象庁が試験で採用した強震データを「震度6」と発表しているため、同社は「震度6の実証実験をクリアした」としているわけだ。東日本大震災以降も大きな地震が発生していることを踏まえ、今後は、試験に採用する統一の強震データの見直しも検討しているという。
転倒防止スタンドの実証実験では、気象庁が公開している強震データを利用している。画像は、阪神・淡路大震災の兵庫県神戸市中央区中山手の加速度波形データ。(出典:気象庁、強震波形(平成7年(1995年)兵庫県南部地震)
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