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「CP+2025」出展各社の“推し”を総ざらい 今年は往年の賑わいを取り戻しそう?(2/9 ページ)

» 2025年02月28日 14時55分 公開
[荻窪圭ITmedia]

シグマのBFは一見の価値有り

 今回、一番の目玉はシグマ。初日の会場でも最後まで行列が絶えなかったのがシグマブースだ。

ロゴもブースデザインもリニューアルしたシグマのブース。カーテンに囲まれた円筒形のエリアがタッチ&トライコーナーでよく見ると行列もできていた

 昨年までは四角く囲われていたが、今回は開放的で、一ヶ所だけカーテンに囲まれた円筒形のスペースがある。

 その中の丸テーブルに目的の新製品があった。

 突然発表された「SIGMA BF」である。極限までそぎ落とされたアルミ削り出しのボディというそのデザインや質感が目立つところだが、こんな四角くて小さなボディは持ちやすいの? カメラとしての使い勝手はどうなの? と気になるではないか。

シルバーとブラックのSIGMA BF。アルミ削り出しモックアップのように見えるがこれが製品だ。ブラックもなかなか精悍でいい

 結論をいえば、常識を越えたカメラなのだった。

 フルサイズセンサーのLマウントのミラーレス一眼ですごくコンパクト。ボディはアルミの削り出しで、見ての通りロゴもなにもない。

超シンプルな正面。向かって右したが少し面取りされてるのがミソ。これのおかげで左手でレンズを支えるとき、角が当たらないのだ

 そしてさらによく見ると、ファインダーも内蔵フラッシュもないし、それらを外付けするための「アクセサリシュー」もない。

 ついでにいえば、メディアスロットもない(約230GBの内蔵ストレージオンリー)のである。

 上から見ると、台形のボディに大きなシャッターボタンがあるだけ。

上面から。大きなシャッターボタン(これがなかなかよい感触だった)だけで、シンプルすぎてコメント不能。アクセサリーシューすらないのだ

 背面も究極のシンプルさ。

背面。ボタンとダイヤルのみで文字もないというシンプルさ。機能も最小限なので操作系もシンプルだ

 拡張性は左側面にあるUSB Type-C端子(データの転送と充電を行う)のみ。

左側面にUSB端子。右側面はストラップホールのみだ

 本当にギリギリまでそぎ落としたミニマムなボディなのが分かる。そして手にしてみると……意外に持ちやすいのである。これはびっくり。

 金属製なので角が手にあたって痛いとかないのかなと思いきや、指が当たる角はしっかり丸くなっているし、親指を置く場所も(これも削り出しだ)ある。

 常識を越えたというよりは、そもそも違う常識で設計されたといって過言じゃないかもしれない。買う買わないは別にして、一度実物を手に取ってみてほしいとも思う。

 もちろん、カメラの常識として必要とされるものもそぎ落としているので汎用性はなく得手不得手がはっきりしているけれども、スナップ用として1台持っておきたくなる、モノとしての魅力がある製品なのだ。

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