今回、一番の目玉はシグマ。初日の会場でも最後まで行列が絶えなかったのがシグマブースだ。
昨年までは四角く囲われていたが、今回は開放的で、一ヶ所だけカーテンに囲まれた円筒形のスペースがある。
その中の丸テーブルに目的の新製品があった。
突然発表された「SIGMA BF」である。極限までそぎ落とされたアルミ削り出しのボディというそのデザインや質感が目立つところだが、こんな四角くて小さなボディは持ちやすいの? カメラとしての使い勝手はどうなの? と気になるではないか。
結論をいえば、常識を越えたカメラなのだった。
フルサイズセンサーのLマウントのミラーレス一眼ですごくコンパクト。ボディはアルミの削り出しで、見ての通りロゴもなにもない。
そしてさらによく見ると、ファインダーも内蔵フラッシュもないし、それらを外付けするための「アクセサリシュー」もない。
ついでにいえば、メディアスロットもない(約230GBの内蔵ストレージオンリー)のである。
上から見ると、台形のボディに大きなシャッターボタンがあるだけ。
背面も究極のシンプルさ。
拡張性は左側面にあるUSB Type-C端子(データの転送と充電を行う)のみ。
本当にギリギリまでそぎ落としたミニマムなボディなのが分かる。そして手にしてみると……意外に持ちやすいのである。これはびっくり。
金属製なので角が手にあたって痛いとかないのかなと思いきや、指が当たる角はしっかり丸くなっているし、親指を置く場所も(これも削り出しだ)ある。
常識を越えたというよりは、そもそも違う常識で設計されたといって過言じゃないかもしれない。買う買わないは別にして、一度実物を手に取ってみてほしいとも思う。
もちろん、カメラの常識として必要とされるものもそぎ落としているので汎用性はなく得手不得手がはっきりしているけれども、スナップ用として1台持っておきたくなる、モノとしての魅力がある製品なのだ。
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