先週のアクセス6位には、アニメ「薬屋のひとりごと」と日本薬剤師会とコラボした「お薬手帳」の転売問題についての記事が入った。
お薬手帳の重要性の訴求を目的としたコラボで、表紙に描き下ろしイラストがデザインされている。計113万部が制作され、薬局を利用する人に無料配布された。
だが、薬局でもらったとみられる人が「メルカリ」などのフリマアプリで高額転売する例が相次ぎ、アニメ製作委員会が転売や転売商品の購入を控えるよう呼び掛ける事態に発展。3月6日には増刷も発表されたが、10日現在でもメルカリでは、1冊1000円以上での取引が続いている。
お薬手帳は、病院で薬を処方されれば薬局で無料でもらえる。一方、「作品のファンだが、病院には縁がない」といった人には、転売品の購入でしか入手手段がないのかもしれない。
製作委員会は今回のコラボについて「お薬手帳の重要性の訴求が目的」で「単なる配布や販売は行わない」としている。だが、グッズを買い集めることが“推し活”として一般化している現在、人気コンテンツのグッズ、特に描き下ろし・限定品などレアなグッズを一定の人のみに無料配布すると、必ず転売問題が起きてしまう。
事後の対応でこうした事態を落ち着かせるのは難しい。転売を防ぐには、薬局での配布と並行してコラボ商品として一定価格で販売するなど、転売以外の正規ルートで入手できる手段や、事前にフリマサービスと協議して転売禁止品に加えるなどの対策が必要だったのかもしれない。
転売対策か──「薬屋のひとりごと」コラボお薬手帳は“増刷”へ 薬剤師会も声明
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