先週のアクセストップは、東京から大阪・関西万博に日帰りで行ったレポート記事だった。5時間弱の滞在で、何ができたかを報告した。
記事に書いた通り万博はとても楽しかった。デジタルの時代に、現場の空気に包まれる体験の楽しさ、建築物の匂いや大きさ、人との触れあいの面白さを再認識した。
逆に言うと、デジタルの面では不満が残った。万博が公式で提供しているアプリやWebサービスが、かなり使いにくかったのだ。
公式アプリは、チケットのQRコード表示やデジタルマップ、AIガイド機能などが集約されているのだが、アプリで完結できる機能が少ない。多くの機能でWebに遷移し、その都度「万博ID」によるログインを求められて面倒だった。
ログインにはメールを使った2段階認証が必要。かつ、セッションがすぐに切れるので、万博会場で公式アプリとメールアプリを行き来しながら何度も2段階認証するハメになった。パビリオン予約もこのアプリから行うのだが、かなり分かりにくかった。
アプリのマップ機能は通信が前提。マップの拡大時などに都度通信するので動作がもっさりで、電波環境の良くない会場では使う気になれなかった。AIガイド機能は起動時に謎のイメージ動画が再生され、待っていられず使わなかった。
筆者は今後、子どもを連れてまた万博に行く予定だ。子連れだとシャトルバスが快適そうなので予約しようとしたのだが、万博IDとは別の「KANSAI MaaS」というサービスに登録しなくてはならないらしい。Kansai MaaSのID・パスワードを登録し、氏名など必要事項を入力してようやく予約しようとしたら、目当ての日時のチケットは売り切れていた。しょんぼりだ。
万博を巡っては、入場券をオンライン購入する際に同意を求められる個人情報が多すぎると批判を浴びたこともある。アプリもサービスも運営側の都合が強く、ユーザー目線が薄いと感じた。それでも使わざるを得ないのが万博という“唯一のコンテンツ”の強さではある、が。
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