米Epic Games対米Appleの、「Fortnite」(フォートナイト)のApp Storeからの削除をめぐる裁判で、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所は4月30日(現地時間)、Appleが2021年に下された裁判所の差止命令を意図的に違反したと判断し、Epic Gamesの差止命令執行の申し立てを認めた。
イボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ判事は、Appleの反競争的行為と反競争的な価格設定への干渉は容認されないと述べた。
この差止命令は、アプリ内およびアプリ外での購入に関するAppleの競争を妨げる行為を差し止め、禁止するもの。2023年4月24日に第9巡回区控訴裁判所によって支持され、2024年1月16日には最高裁判所がAppleの上訴を棄却したことにより確定した。
判事は、Appleの差止命令に対する対応は「信じがたい」ものであり、Appleは自身の義務を知りながらも、その目的を妨害し、収益源を維持するためだけに反競争的行為を続けたと語った。
Appleが提示した変更措置が、実際には差止命令に違反していると判断した。また、Appleが差止命令の文言を意図的に無視したことが民事侮辱罪に当たるとした。また、刑事侮辱罪の可能性について捜査するため、本件をカリフォルニア北部地区の連邦検察官に付託した。
新たな恒久的差止命令として、Appleに対して以下の行為を禁止した。
この命令は、地裁における最終的な決定となる。判決文には「差止命令は直ちに発効する」とあり、命令の執行停止の申し立ては認めないと明記されている。
この判決を受け、Epicのティム・スウィーニーCEOはXに「来週、Fortniteを米国のApp Storeに戻す」とポストした。
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