ゴールデンウィーク明けの先週のアクセスランキングにはさまざまな話題が入ったが、ネット上の育児する母世代で最も盛り上がったのは「大沢たかお祭り」だった。
大沢たかお祭りは“あるあるネタ”のテキストとともに、俳優の大沢たかおさんが、映画「キングダム」で演じた「王騎将軍」の画像を投稿する大喜利だ。育児ネタあるあるも多くバズり、「育児で苦労しているのは自分だけじゃない」と共感したり笑ったりできる」とママの間で話題になった。
筆者は9歳児と6歳児の母なのだが、最近2人がハマっている音楽ゲームがある。「Sprunki」(スプランキー/正式名称:Incredibox Sprunki)だ。大人にはあまり知られていないが、主に小学生の間で大ブームになっているようで、YouTubeをよく見るお子さんほど知っているようだ。
ゲームというより“作曲マシン”に近いかもしれない。まん丸な顔のかわいらしいキャラクターがそれぞれ、ビート(ドラム、メロディー、エフェクトなど)を一定のリズムで刻んでいる。プレイヤーは好きなキャラを選び、ビートを重ねていくと、オリジナルの曲を作れる。ゲームとしてはオリジナルではなく「Incredibox」というビートゲームのキャラなどを改造した「MOD」として、15歳の少年が開発したという。
かわいいキャラを選ぶだけで、かっこいいビートを刻めるSprunkiは、Scruchで公開されてすぐ人気になり、子どもを中心に拡散。うちの6歳と9歳も夢中になった。かわいい通常版キャラだけでなく「ホラー版」という別バージョンがあり、キャラや音が怖い雰囲気になるのも子ども達にとって魅力らしい。
ただ元祖Sprunkiは作者自身が公開を停止した。Incrediboxより有名になってしまったことや、過度に商業化されたこと、嫌がらせを受けたことなどが理由だという。
そのため、現在は、ネット上に無数に転がる無断コピー版で遊ばれている状態だ。また、Sprunkiのグッズやぬいぐるみなども(おそらく作者に無断で)販売され続けている。公開停止したはずのゲームが無断コピーを通じて遊ばれ続けたり、無断でグッズが作られているのは、作者にとって不愉快な現象だろう。
ただ、無断コピーが生き残り続けているおかげで、Sprunkiは、子どもたちのクリエイティビティを刺激するツールであり続けている。9歳の息子は音楽の授業が大嫌いだが、Sprunkiでビートを作るのは本当に楽しそう。彼も「MOD」を作り、各キャラクターを描き換え、音も換えたバージョン「spurufuture」を公開し、海外の人からコメントをもらっていた。
元のゲームがなくなっても、そのコピーやMODが生き残って生態系が続いていく。極めてネットっぽい現象が、Sprunkiでは起きているのだ。
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