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テスラ車の事故率が上昇? 保険料が約12万円→約18万円に“爆上がり”した筆者、自動車保険の移行を決断走るガジェット「Tesla」に乗ってます(2/3 ページ)

» 2025年08月04日 15時00分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

Teslaオーナー向けの保険への移行を決断

 そこで、ネットで他社の見積りも実施しました。驚いたのは「弊社では車両保険をお引き受けできません」というところがある点です。

 ネット保険では、車両保険料率クラスが16や17の場合、車両保険において、門前払いを食らう事例が多いようです。Model 3に限らず、高級スポーツカーや輸入車の中にもネット保険では車両保険を引き受けてくれない事例もあり、国産車ではレクサス LXが料率クラス17です。このような料率クラスが高いクルマは、保険代理店を通して契約する必要があります。

料率クラスが16や17の場合、ネット保険では車両保険を受け付けてくれないところもある

 だからというわけではないでしょうが、Tesla Japanのサイトでは Teslaオーナー向けに、「InsureMyTesla」という東京海上日動とSBI損保のネット保険2社を紹介しています。見積もりを取ったところ、概ねソニー損保より安価でした。

 SBI損保は、プランの1つとして年額4万1840円を提示してきました。これは、車両保険が「車対車」と呼ばれるもので自損事故では保険金が支払われないものです。安上がりですが、筆者的には論外です。ただ、車両保険のグレードを下げただけでこれだけ安価になることがわかりました。

 さらに、調べていくと「アークエイド」という、Teslaオーナ向けの自動車保険を謳う保険代理店の存在を知り、ソニー損保の契約内容を送付し見積りを取りました。こちらも複数のプランを提案してくれましたが、概ねネット保険より高額でした。代理店型なので当然と言えば当然です。

Zoomで面談してくれた担当者は、Model 3 ロングレンジに乗っているとのこと。ネット保険のコールセンターとは異なり、Teslaならではの知識も有しており安心感につながった

 ただ、Web上での情報入力だけでなく、ちゃんと自身のニーズに見合ったプランを提案してくれるというので、Zoomを利用して面談を実施しました。結果的に、新車買替特約などその他の項目においての気づきや、現状ではライフスタイルに合致していない部分があることがわかったのは大いに収穫でした。

 特に驚いたのは、新車買替特約の金額設定です。ソニー損保では、Model 3 ロングレンジ購入時の価格から算出された460万円(消費税抜き)が設定されています。新車買替特約は、事故で新車価格の半額以上の修理費用が発生した場合、新車を買い直せる、という特約です。

 しかし、Teslaの新車価格は、天然もの鮮魚の「時価」のように為替レートなどの要因から上がったり下がったりします。本稿執筆時のModel 3 ロングレンジの価格は税込みで621万9000円です。460万円では新車を購入することはできません。

 ソニー損保にこの差額について確認したところ、契約更新しても現在の新車価格に変更することはできないと言われました。つまり、460万円は支払うが、差額は自分でなんとかしろという話しです。保険料が値上がりしたとしても現状の新車価格に設定したかったのですが、そもそも論として、制度的に変更が利かないということです。

 ちなみに、ソニー損保では「再取得諸費用保険金」20万円が付加されるそうですが、これはあくまでも諸費用の補填であって、これでは、消費税分にもなりません。

 損害保険について細かな条件は素人ではわからないことが多く、保険のプロに相談して正解でした。結果的にアークエイド経由であいおいニッセイ同和に乗り換えることを決断しました。もちろん、新車買替特約の金額は現在の新車価格に設定することができました。

 また、アークエイドの担当者自身もTeslaを所有しているとのことで、「時価」のことなど、Teslaの事情などにも明るく、面談していて安心感を得ることができたのも移行を決めた大きな理由です。

 ちなみに、筆者の場合、ソニー損保において、安全運転を続けることでキャッシュバックを受けられる運転特性連動型の契約をしていました。毎年100点満点で満額を取っていました。今年も3万1690円を受け取りました。

 年に1回のちょっとしたお小遣い感覚で嬉しのですが、保険料が10万円前後の頃なら、その有り難みも大いに享受できます。しかし、年額18万円ともなると、キャッシュバックに期待するより、特約などの条件を最適化し、納得のいく保険契約を実施する方が先決ではないかと思えたのも事実です。

 アークエイドの保険にも、運転スコアを計測する専用端末とスマートフォンを利用した運転特性割引の仕組みがあります。こちらはキャッシュバック型ではなく、スコア判定次第で次年の契約更新時に最大8%割り引いてくれるというものです。

 ただ、アプリ連動の運転スコア計測用端末の取付場所には悩みました。サポートに確認すると、衝撃検知などを考慮すると、30度以上傾けるな、社名ロゴ面を正面に、といった取付場所の制約があります。Model 3で、目立たない場所に取り付けようとすると、ダッシュボード周りで、それを満たす個所はありません。

 ならばと、コンソール内のトレイの外壁面に両面テープで貼り付けました。現状では問題なく機能しているようです。

アプリ連動の運転スコア計測用端末をコンソール内のトレイに貼り付ける。蓋を閉めたら目立たない

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