日本マクドナルドが8月9日より、ポケモンカードが付いたハッピーセットを発売したものの、たった一日で販売終了となりました。その大きな原因は、いわゆる“転売ヤー”による大量買い占め。ポケモンカードが手に入らず、泣き出した子供達もいたようです。これ、おかしな話ですよね。
転売ヤーの行為が問題なのは当然として、今回の騒動ではマクドナルド側の対策の甘さも問題視されています。1グループ5セットまで、という購入制限を設けていたものの、実際には購入列に並び直したり、違う店舗を回ったりすることで大量購入が可能になっていたようで、中にはモバイルオーダーで注文可能な店舗もあったようです。他にもフリマアプリ事業者との事前協議が不十分だったのか、結局転売されていたりもしています。
何より、今回の騒動は“初めてではない”ことが一番の問題です。マクドナルドのハッピーセットは、過去に実施した「ちいかわ」「マインクラフト」とのコラボでも問題視されました。まして人気のポケモンカードが付属するなら、こうなることは当然予想できたはずです。
さて、転売対策というと、個人的にはNINTENDO Switch 2の発売時を思い出します。詳しくは過去記事に譲りますが、ボクが一番感心したのは、外国人転売ヤーに向けた対策が徹底していたことでした(→過去記事)。一方でマクドナルドは「転売目的での購入や再販売、その他営利を目的としてのご購入は、固くお断りいたします」としていますが、言葉だけでどうにかなったのは過去の話。これまでの日本人を基準とした接客では不十分な状況です。
15日に発売した第2弾では、購入制限を強化して1グループ3セットまでとしました。しかしポケモンカードがない現在、この対策にどれだけの意味があるのかは疑問ですし、マンガで紹介しているように、やはり子どもが泣き出しそうな事例もあったようです。
もしマクドナルドが現在の著名IPとのコラボ路線を継続するのであれば、転売目的では購入しづらかったり、買えても売れない“仕組み作り”が必要だと思います。店舗には優秀なクルーがいて、オーダーも可能な公式アプリだってあるのですから、工夫はできると思います。
Switch2発売時に任天堂が支持を集めたのは、日本のファンを大事にして、そのための製品や売り方の仕組みを作ったから。そしてハッピーセットの場合、大事なのは“子供達”のはずです。ハッピーセットは子供達を笑顔にするものであってほしいと思います。
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