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プラズマクラスターでeスポーツ選手が強くなる!? 「VALORANT」で検証

» 2025年09月03日 16時34分 公開
[ITmedia]

 シャープは9月3日、プラズマクラスター技術によりシューティングゲーム「VALORANT」のプレイヤーのパフォーマンスが向上する効果を確認したと発表した。試合の勝敗を分ける可能性もあるという。

試験装置は画面上部から風にのせてプラズマクラスターイオンを照射した(出典:シャープ)

 研究にはプロeスポーツチーム「QT DIG∞(キューティー ディグ)」が協力。プラズマクラスターの「照射あり」と「照射なし(送風のみ)」の選手で対戦した。

 すると照射ありの場合、ラウンド当たりに相手に与えたダメージ量の平均値である「ADR」がチーム平均で18上昇。また相手を倒した数と自分が倒された数の比率である「K/D」もチーム平均で0.17上昇することを確認した。

 QT DIG∞のikedamaru(いけだまる)コーチは「プラズマクラスターイオンを導入するだけで、選手の認知力や判断力が直に反映されるADRやK/Dが上昇したことは驚くべき結果」とし、「試合を決める1ラウンドの取得を左右するほどの効果がある」と高く評価した。

試験結果。チーム平均でADRが18、K/Dは0.17上昇した

 研究は、西日本工業大学工学部の古門良亮准教授、九州産業大学人間科学部の萩原悟一教授、株式会社戦国との共同で実施した。西日本工業大学工学部の古門良亮准教授は「熟練したeスポーツ選手は、オフィスワーカーの3〜4倍程度のキーボードやマウス操作を行っており、その回数は1分間に500〜600回とも言われる。さらにその操作量と複雑さから、eスポーツのプレイには高度な集中力と判断力が求められることが分かる」と解説する。

 その上で「今後、プラズマクラスター技術がeスポーツだけでなく、集中力や判断力を要する他の競技や教育現場、日常業務などでも応用されることを期待する」とした。

 VALORANTは、米Riot Gamesが開発・運営するFPS(一人称視点のシューティングゲーム)。2020年にWindows向けに基本プレイ無料でリリースされ、その後PlayStation 5版やXbox Series X|S版も登場した。

 ゲームは、5人1組のチーム同士が、爆弾を設置する「アタッカー」と、それを阻止する「ディフェンダー」となって戦う。1ゲームは最大25ラウンド。13ラウンドを先取すると勝ちとなる。

VALORANT(出典:Riot GamesのWebサイト)

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