米iFixitは9月20日(現地時間)、米Appleが9月19日に発売した「iPhone Air」の分解レポートのブログと動画を公開した。史上最薄(厚さ6.5mm)のiPhoneであるにもかかわらず、通常は薄型化によって低下しがちな修理しやすさが損なわれていないと評価し、修理しやすさレベルを「iPhone 16」などと同じ10点中7点とした。
iFixitはiPhone AirのX線スキャン画像も公開している。これを見ると、Appleがロジックボードを再配置し、一部を隆起したカメラバンプ内に収めることで、巨大なバッテリーのためのスペースを確保し、本体の薄型化を実現していることが分かる。この設計により、本体に曲がる圧力がかかってもロジックボードへの負荷は軽減されるとiFixitは評価している。
修理の面では、背面ガラスからのアクセスを可能にするデュアルエントリーデザインを維持しているため、バッテリー交換は比較的容易という。
さらに、バッテリーの取り外しには、低電圧電流で接着力を弱めることができる電気剥離式接着剤ストリップが採用されており、約70秒で安全に取り外すことができた。このバッテリーは容量が12.26Whと最近のiPhoneの中では小さい部類に入る。
iFixitは、AppleがiPhone Air向けに提供しているMagSafeバッテリーパックも分解しており、iPhone AirとMagSafeバッテリーパックが全く同じセルを採用していることを確認した。
この他の薄い筐体に部品を納める工夫として、AppleはUSB-Cポートのハウジングに3Dプリントされたチタン部品を使ったとしている。
こうした設計上の工夫や、Appleが修理用部品やマニュアルの提供にコミットしている点を考慮し、iFixitはiPhone Airに暫定的な修理容易性スコアとして10点中7点を与えた。
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