iPodイベントで札幌は変わるのか?:国内最北端のアップルストア(1/2 ページ)

» 2007年06月04日 00時00分 公開
[林信行,ITmedia]

話題のデザイナーから地元のミュージシャンまでが札幌に集結

 6月2日からApple Store Sapporoでアップルの地域密着型キャンペーン、「あなたの街にiPodがやってくる」がスタートした。イベントは200万人以上が集まるというYOSAKOIソーラン祭りに向けて盛り上がりを増していく(関連記事:国内最南端のアップルストアをのぞいてきた)。

 「iPodって何?」という人から、「iPodを分かったつもりでいるが、実を言うとまだ触ったことがない」という人、さらには「すでにiPodをバリバリに使いこなしている音楽好き」の人まで、幅広く楽しめるイベントだ。

 イベント2日めの6月3日からは、ユニークな活動で知られるデザイナーのナガオカ・ケンメイ氏らによるトークセッション、ノルディックスキー世界選手権札幌大会の応援歌を歌った19歳のソウルシンガー、福原美穂さんのインストアライブといったインストアイベントもいっせいにスタートする。

 3日にはデザインアートコースがあることで知られる札幌平岸高等学校によるワークショップ発表会、KENWOODによるiPodと車のあるライフスタイルの提案イベントなどがつづく。

 4月9日に世界で累計1億台の出荷を発表したiPodは、東名阪を含む世界の主要都市では老若男女に広く浸透しており、これまで通りの展開による顧客拡大はスローダウンしている印象がある。一方で、それ以外の地域では、まだiPodを認知していない人も多い。

 そうした層を狙ってか、最近アップルは東京以外のApple Storeで「あなたの街にiPodがやってくる」というイベントを展開している。これは日本のアップル独自のマーケティグキャンペーンのようだ。Apple Store Sapporo店での2日目の模様を取材した。

Yosakoiソーラン祭りに向けて盛り上がる札幌をiPodの広告が埋め始めた。集客200万人のイベントの勢いを行かしたアップルマーケティング戦略は吉と出るか?

Podcastがメディアの地方分散化を進める?

 Apple Store Sapporoは、三越やパルコ、そしてブランド店が軒を連ねる大通りにある。中でも存在感を放つ三越のビルのちょうど角に、巨大なiPodの広告が掲げられた。同じ三越のビルの路面にもiPodの広告が飾られている。

 Apple Store Sapporoに足を踏み入れると、一番手前のテーブルに多数のiPodとApple Cinema Displayが置かれ、午後2時からは「さわってみようiPod」、4時からは「使いこなそうiPod」、6時からは「はじめてiPodで車を楽しむワークショップ」が開催される。参加者全員にその場で実際のiPod nanoを貸し出し、実機を触りながらその良さを体感できるという企画だ。「知っているつもりだが、実はちゃんと触ったことがない人」は、ぜひこの機会に触ってみるといい。

iPodの魅力を実機を触りながら体験できる「さわってみようiPod」では最新式のiPod nanoを店内で貸し出し。「さわってみよう...」は電源のオン/オフから始まる初心者コース。これまで実はiPodを触ったことがなかった、そんな人はぜひこの機会に

 一方、店舗の後方、ジーニアスバーの一角では、10日まで毎日、インストアライブやトークセッションなどが行なわれる。

 最初のトークセッションを飾ったのは、「ロングライフデザイン」の重要性を訴え、多くのユニークな活動を展開して注目を集めるナガオカ・ケンメイ氏と、札幌で活躍するデザイナーの佐々木信氏の2名だ。“ナガオカケンメイと佐々木信が語る「D&DEPERTMENT PROJECT SAPPORO」”と題されたトークセッションでは、D&DEPARTMENT全国展開の構想が初めて公式の場で語られた。

 ナガオカ氏は60VISIONやUSED Gマークなど'60年代前後の良品を集めた再商品化活動で知られる人物で、D&DEPARTMENTは、そうした商品を発売しているカフェ併設のショップ。現在は東京と大阪にある。

 ナガオカ氏は「全国展開に当たっては、地元のデザイナーの協力が欠かせない。自ら熱意を持って連絡をとってきた人たちと一緒に事業化をしていきたい」という。

 札幌で活動をする佐々木氏は、そうした熱意をもって声をかけた人物の1人。全国展開に向け、ナガオカ氏が、地域ごとにデザイナー視点での情報発信をしたいと語ると、佐々木氏もこれに同意し、「それまで出張や旅行に行く際には、デザイン誌のバックナンバーを漁って、訪問したい情報をかき集めていた」と自らを振り返り、「D&D」フィルターがかかった(デザインよりの)札幌情報発信をPodcastで行なっていきたいと意気込みを語った。

D&DEPARTMENTのナガオカ氏は、全国の「やる気があり、リスクも背負えるデザイナー」たちと協力して、チェーン展開とは違う、D&DEPARTMENTのテイストと地元の特色をうまく融合した全国ショップ展開をめざしたいと言う

 そう、iPodでは、CDやiTunes Storeから入手した音楽だけではなく、Podcastというインターネット配信の音楽/映像番組も楽しむことができるのだ。Podcastを使えば、放送ライセンスを盛った大企業だけでなく、個人でも世界に向けて番組の発信を行なうことができる。

 「あなたの街にiPodがやってきた」では、ほかにも4日と5日に、札幌平岸高等学校による「MOCAS Podcastingワークショップ発表会」が開催される。札幌平岸高校デザインアートコースの生徒たちが、札幌芸術の森美術館(MOCAS)および北海道立近代美術館の協力による教育ワークショップで制作したPodcastを発表するイベントだ。

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