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インタビュー

究極の「Z」が今ここにある――日本HP「Z Workstation」が示す近未来Touch the future.Now(2/2 ページ)

日本HPが4月に投入したワークステーションの新シリーズ「Z Workstation」。その投入意図や背景を、アジアパシフィック&日本地域の責任者に聞いた。

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――続いて、ワールドワイドから見た日本市場の位置付けを教えてください。

マーク 日本のワークステーション市場で、HPは明らかにNo.1のポジションにいますし、アジアの中でも最も重要性の高い市場と考えています。ワールドワイドの中でも日本は非常に高い位置にいます。

 我々のプライオリティとしては、リーダーシップの立場をますます高めていくこと、そのために日本のチームが立てた計画をサポートしていきます。わたし個人としても、日本は非常に進んだ市場であると思っていますし、ユーセージモデルをどんどん広げていけるところであると思っています。日本から学ぶだけでなく、日本のお客さまを成功に導くことが、ひいてはHPのワールドワイドでの成功になると思っています。

 わたしの心の中では、日本での成功というのはなくてはならない重要な部分となっていますし、日本専任のチームができあがっています。日本のワークステーションユーザーに対するサービスやサポート体制も充実していますので、次の優先順位としては、HPのチームを広範囲に広げて、トータルとしてのワークステーションの市場を広げていければと思っています。

 日本の市場というのは、プレミアムな経験というものを定義する市場であり、我々も日本市場のニーズに注意を払っています。日本はプレミアムな製品の価値を分かってくれる市場です。日本のトレンドを見ると、処理スピードが高速で信頼性のある製品に飛びつかれて、次のレベルに移行する際にもお金を惜しまないノンストップな世界と思っていますので、日本の高いサービスレベルを満足させるデザインを作らなければいけません。日本の中で定義されるプレミアムなデザイン、その期待を満たすためのデザインを出していって、お客さまの満足がいくデザインを出していきたい。日本をはじめとしたアジア太平洋地域のユーザーを満足させれば、ワールドワイドでも満足のいく製品が出せると思っています。

――世界的に経済環境が悪化する中で、日本市場への投資が抑制されるということはありませんか。

 確かに経済状況は悪くなっていますが、我々はこれをチャンスとしてとらえています。このような環境下でも日本への投資は続けていきます。もちろん、今は選択と集中をしなければならない時期なので、事業を細かく選択しながら投資を続けていく時期だと思います。ただ、我々のビジネスのポートフォリオを見たときに、日本市場に投資をするというのは価値のあることだと考えていますし、日本に向ける予算は重要であると認識しています。

 ですから、非常に大きなビジネスの部分を日本からシェアが取れると考えています。市場という意味でもサイズが大きく、アジア地域の中でも重要な部分ですし、プレミアムを定義してくれる市場でもあり、期待を増やす意味でも投資を増やしていくし、日本市場で学んだことを、ワールドワイドで活用するメリットも得られるので、これからはコマーシャル市場だけでなく、コンシューマー市場に対しても投資をしていきます。

次のステージは「Touch the future.Now.」

――今回投入した3モデルの中で、どれが一番お気に入りですか?

マーク もちろん、最上位のZ800です。ベッドに一緒に入れてもいいぐらいです(笑)。システム内には数多くの冷却ファンが入っていますが、ファンの騒音は極限まで抑えていますし、熱も以前に比べて格段にダウンしました。究極のコンピューティングマシンということで、全体的なデザインも気に入っています。

 わたしのキャリアは大部分がマーケティングにかかわってきたのでその立場からいうと、10フィート離れたところから見ても、Z800は思わず引き込まれるデザインですし、3フィートまで近づいていくとアルミ製のケースや質感に興奮してきます。そして実際に触ったり、ケースを開けてみると、わたしの中にあるエンジニアの部分が呼び起こされてきます。美観も備えつつパワーもあるZ800を、自分のマシンとして手元に置いておきたいと思っています。

――3年ほど前からHPは「The Computer is Personal Again」というコンセプトを掲げてチェンジし、PC市場のシェアNo.1獲得の原動力となりました。以前はマーケティングやブランディングをご担当していた立場から、このような一連の流れはどのように映りましたか?

マーク 「The Computer is Personal Again」はマーケティングのスローガンとしてだけでなく、我々のデザインの原則になっていますし、ユーザーの感情につながる、感情を代表する言葉であると思っています。このキャンペーンによってデザインのやり方も変わったのですが、今は「Touch the future.Now.」という次のステージに移っています。未来を我々が定義をして、ユーザーのみなさんがますます興奮してもらえるようにしていきたいという意味で、これからは“今、未来をちょっと触ってみる”というスローガンを掲げていきます。


Z800シリーズのロゴマーク

CPUやメモリ、HDDなど、各部分に大型ファンが内蔵されている

Z800とZ600シリーズには取っ手が用意され、移動も容易だ

この夏には水冷システムを搭載したZシリーズを投入予定

――最後にPC USERの読者に向けて、Z Workstationシリーズをアピールしてください。

マーク 一言でいうと、Z Workstationは“究極のドリームマシン”ですね。究極のドリームマシンで未来が今現実のものになったともいえるでしょう。今回のZシリーズに入っている多くの機能は、パワーユーザーのみなさんがこれまで欲しかったけれどなかったものが展開されています。ですから、パフォーマンスのみでなく、システム全体として本当に気に入っていただけるだけのものができていると思います。

 読者のみなさんにはマシンの持つ性能はいうまでもなく、パフォーマンスだけでは推し量ることができない“パワー”を提供できるものに仕上がっていますので、ユーザーの方にとってはまさに夢がかなったといえる製品ができあがったといえるでしょう。さきほど寝室に置けるかというお話も出ましたが、ユーザーのみなさんもぜひそうしていただける、それに値する製品であると断言できます。また、この夏には水冷システムを導入したZシリーズも投入予定です。現行の水冷システムとは違ったもので、ワクワクする製品になるでしょう。

 これまでのワークステーションのデザインは、どちらかというとコアなエンジニアリング、グラフィックスやデジタルコンテンツ作成などに特化されたものが多かったのですが、今回のZシリーズは本当に優れたマシンなので、ユーザーが仕事とだけでなく個人的に使っても不思議ではありません。例えば車を運転するのと同じで、より速く走るのが重要なわけではなく、車を運転しているドライブ自体を楽しんでいる方々と同じようなことを、ワークステーションでもできるようになるとすばらしいと思います。

Z Workstationのカタログを手にするデニス・マーク氏

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