「太陽光パネルを置きたい方、屋根貸します」、足利市が公共施設の屋根貸出へスマートシティ

2012年7月1日から、「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が始まる。電力会社への売電を狙う業者は着々と準備を進めているところだろう。栃木県足利市は、太陽光発電事業の活性化を狙って、公共施設の屋根を貸し出すと決めた。

» 2012年04月24日 15時16分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 栃木県足利市は、太陽光発電事業を手掛ける業者を対象に、同市の公共施設の屋根を有料で貸し出すことを決めた。業者は屋根を借りて、太陽光パネルを設置することで事業拡大を狙える(図1)。ただし、災害や電力供給量不足による停電が発生した時など、非常時は公共施設に電気を供給することが条件。

PV on Roof 図1 足利市の公共施設の屋根に設置してある太陽光パネル

 貸出対象の建物は、小中学校の校舎や体育館、保育所、公民館、市役所庁舎など。ただし、屋根を貸し出すことで施設の本来の目的を損なってしまう施設や、屋根の安全を確認できない施設などは対象外となる。

 貸し出しを希望する事業者の申し込みは、再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まってから受け付ける予定。事業者の選定や貸し出し開始の時期は、それよりも後になる。選定時は、地域経済活性化を図るために足利市内の業者を優先する。

 貸し出し価格は国が定める電力買取価格を参考に、建物の安全性確認にかかるコストや、公共施設への電力供給用配線にかかるコストなどを考慮して決めるという。

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