節電対策で自家発電を拡大、キリンビールが全国8工場でフル稼働へスマートファクトリ

キリンビールは関西地域の電力不足に備えて、滋賀工場に約7億円をかけて自家発電設備を導入し、7月から稼働させる予定だ。同工場が必要とする電力の約6割を自社でカバーする。

» 2012年04月27日 12時06分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 昨年の夏に続いて今年もキリンビールが節電対策に取り組む。全国9か所にある工場のうち、北海道の千歳工場を除く8つの工場で自家発電設備をフル稼働させる予定だ。このうち主力の横浜工場(図1)では、自家発電した電力の余剰分を最大1万kW程度まで、特定電気事業者(特定の地域内で電力を供給する事業者)に供給を開始した。

ALT 図1 キリンビールが横浜工場で稼働中の自家発電設備

 新たに自家発電設備を導入する滋賀工場では1月から工事を始めており、電力需要がピークを迎える7月には稼働させる計画である。都市ガスを使った発電機で3650kWの電力を作り出す。これにより滋賀工場が関西電力から購入していた電力の約6割を削減できる見込みである。キリンビールは関西電力の管内に滋賀工場と神戸工場があり、両工場を合わせて約3割の電力を自家発電でカバーする。

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