カイゼンやジャスト・イン・タイムによる効率的な生産方式で有名なトヨタ自動車が、同様に着実な方法で省エネ対策に取り組んでいる。「6つの心得」を掲げて、生産工程における電力使用量の低減とエネルギー供給のジャスト・イン・タイム化を推進中だ。
トヨタ自動車が省エネ対策として掲げた「6つの心得」は、いかにもトヨタらしい地道な努力を求める内容になっている。その心得とは、以下の6項目である。
1.「ヤメル」:「からくり」等を活用して動力をなるべく使わない生産設備へ転換
2.「トメル」:生産のために有効活用されていないエネルギー供給や設備を停止
3.「ナオス」:ムダなエネルギー使用の原因となる設備不具合を見つけて直ちに修繕
4.「サゲル」:供給エネルギーの質・量を工程で実際に必要とする質・量に調整
5.「ヒロウ」:「熱」を中心に従来は捨てているエネルギーを回収し効率利用
6.「カエル」:低コストでムダの少ないエネルギー源へ転換
トヨタ本体の工場は愛知県に12か所あり、この心得を徹底して今夏の節電対策にも取り組む。4番目の「サゲル」に関しては全工場に独自のエネルギー管理システム「トヨタトータルデマンドマネジメント」を導入して、エネルギー供給のジャスト・イン・タイム化を実現する。
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