ヘルスケア用品大手のユニ・チャームが電力使用量を2010年と比べて30%も削減する目標を設定して、きめ細かな節電対策を実施する。ブラインドの上げ下げを含む25項目の行動基準を定めたほか、フロアごとの実績を毎週フィードバックして社内の節電意識を高める。
ユニ・チャームが決めた節電対策の行動基準は「ブラインド」から始まる。就業時間中はブラインドを下ろし、羽根の角度を45度にして外光を取り入れる、などの具体的な対策を盛り込んでいる(図1)。
25項目ある「節電対策行動基準」には、電力使用量の大きい空調や照明を中心にしながら、パソコンや携帯電話、勤務体制についても基準や方針を明記した(図2)。例えば帰宅奨励時間を20時として、それ以降に勤務する人は「ホタルエリア」へ移動して夜間の電力使用を抑える、といった内容になっている。
空調に関しては、窓の方角によって対策を細かく規定する。旧式のエアコンは買い替え、照明も自社で所有するオフィスではLED電球に変更する。エレベータは「2Up 3Down」を合言葉にして階段を利用することを原則にした。
この節電対策は夏に限定したものではなく、2013年3月31日まで、ユニ・チャームの本社オフィスと全国の営業拠点で継続する予定だ。社員に対する勉強会を実施するほか、オフィスのフロアごとに「節電推進担当者」を任命して、毎週の実績を本社から各担当者にフィードバックする。目標の達成度を示すことで社員の節電意識を継続的に高めていく。
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