風力発電を2020年に7倍の規模へ、山形県が事業者を募集開始自然エネルギー

国の2030年に向けたエネルギー戦略が話題になる中、山形県が再生可能エネルギーの積極的な開発計画を進めている。特に力を入れているのが風力発電で、2020年に発電量を現在の7倍へ拡大させる計画だ。その一環で酒田港の港湾区域で風力発電事業者の募集を開始した。

» 2012年08月21日 08時20分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]
図1 風力発電所を建設する予定の酒田港(山形県酒田市)

 日本海に面した山形県の酒田港(図1)は風が強いことでも有名で、風速が10メートル/秒を超えることも多い。このため風力発電に適した地域として、山形県は再生可能エネルギーを拡大させる計画の一環で発電所の建設支援に乗り出す。

 このほど酒田港に面した風力発電が可能な約3.9ヘクタールの区域に関して、風力発電事業者の募集を開始した。発電所の用地として、最長20年まで貸付または占用許可により提供する。

 応募期限は9月21日(金)で、最大の発電規模を提案した事業者を選定する方針だ。9月26日(水)に事業者を決定して公表する予定である。発電した電力は固定価格買取制度によって全量を東北電力に売電することが条件になっている。

 山形県によれば2012年3月時点で県全体の風力発電の規模は42MWあり、日本全体(約2500MW)の1.7%程度になる。これを2020年に7倍強の312MWに拡大させる計画を進める(図2)。およそ20万世帯分の電力を供給できる規模で、太陽光発電など他の再生可能エネルギーの発電量を大幅に上回る見通しだ。

図2 山形県の再生可能エネルギーによる電源開発計画(2012年3月)。出典:山形県エネルギー政策推進課

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