中規模の太陽光発電システムを対象にした安価な遠隔監視サービスが始まった。オムロンが従来のサービスの機能を絞り込んで月額3500円で提供する。発電システムに接続した遠隔監視端末のデータをパソコンと携帯電話で受けて発電量の確認や故障の検知ができる。
オムロンは固定価格買取制度が始まった2012年7月から、発電能力が100〜500kWの中規模な太陽光発電システムを主な対象に遠隔監視サービス「ソラモニ」を提供している。発電量などを計測する機器を太陽光発電システムに装着して、オムロンのセンターで監視するものだが、その機能を簡素化した低価格版のサービス「ソラモニ3G」を新たに3月28日から開始した(図1)。
ソラモニ3Gは遠隔監視用の端末を携帯用の3G回線(NTTドコモのFOMA)でオムロンのデータセンターと接続できるようにしたことで、端末を設置する際に回線工事が不要になる。合わせてサービスの利用料を月額3500円に安く設定して導入しやすくした。ただし端末代を含めて初期費用は別途かかる。
遠隔監視端末は太陽光発電システムのパワーコンディショナーに接続して、発電量のデータのほかに故障を検出する出力データを受け取ることができる。これらのデータをオムロンのセンターに送信すると、センターから発電事業者のパソコンに発電量のグラフを表示したり(図2)、携帯電話に故障を知らせるメールを送る仕組みになっている。
従来のソラモニは遠隔監視のほかに定期点検や24時間体制の保守を含む総合的な運用管理サービスで構成している。これを遠隔監視に限定して簡単に導入できるようにしたのがソラモニ3Gである。今後はオプションで保守サービスも提供する予定だ。
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