物流施設の屋根は日照のよい空きスペース、8棟で年間1000万kWh電力供給サービス

住宅以外の建物に設置する太陽光発電システムは今後、急速に伸びていく。特に倉庫など設置面積を広くとれる建物が有利だ。地上設置型のメガソーラーと比較して、土地関連のコストが不要なことも大きい。

» 2013年04月15日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 物流施設を管理運営するプロロジスは、自社が所有する施設8棟の屋根を利用したメガソーラーの運転を開始した(図1、図2)。合計出力は約10MW(1万345kW)。3カ所の物流施設「プロロジスパーク市川1」「プロロジスパーク大阪4」「プロロジスパーク川島」の出力はいずれも2MWを超える。8カ所合計で、年間1000万kWhの発電量を見込む。発電した電力はほぼ全量を売電するという。

 同社によれば、1つの事業者が事業所建物の屋根面に設置した稼働中の太陽光発電システムの規模として国内最大であるという。今後は23施設、合計出力25MWまで導入規模を広げていく予定だ。

名称 立地 出力
プロロジスパーク市川1 千葉県市川市 2307kW
プロロジスパーク大阪4 大阪市 2224kW
プロロジスパーク川島 埼玉県川島町 2060kW
プロロジスパーク座間2 神奈川県座間市 999kW
プロロジスパーク春日井 愛知県春日井市 971kW
プロロジスパーク多賀城 宮城県多賀城市 626kW
プロロジスパーク鳥栖2 佐賀県鳥栖市 619kW
プロロジスパーク北名古屋 愛知県北名古屋市 539kW
図1 太陽光発電システムを設置した物流施設
図2 プロロジスパーク大阪4と同座間2(図右の左側)。出典:プロロジス

 同社の日本での取り組みは、2009年5月に完成した「プロロジスパーク座間1」(出力1MW)に始まる。米Prologisは、米国の他、フランス、ドイツ、スペインなどでメガソーラーを手掛けている。いずれも所有する物流施設の屋根を利用したものだ。海外の出力は合計80MWを超えている。

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