iPhoneとつながる電動バイク、燃料代はガソリンよりも安価電気自動車

電動バイクのメリットは何か。テラモーターズは燃料代が安価であることを第1に挙げる。同社の「A4000i」は燃費以外にもiPhoneと接続して各種サービスを提供することをうたう。

» 2013年07月11日 12時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 電動バイクを開発・販売するベンチャー企業のテラモーターズは2013年7月10日、「iPhone」と接続して利用できる電動バイク「A4000i」を発表した(図1)。このような機能を備えた電動バイクの量産としては世界初だと主張する。2015年末まで全世界で10万台を販売する計画だ。電気で動くことで、燃費がよく、走行に必要な出費がガソリン式のスクーターよりも少ないことをうたう。特に東南アジア新興国での需要を狙う。国内の価格は45万円(充電器込、税込)。

図1 電動バイク「A4000i」。全長1790mm。車重118kg。出典:テラモーターズ

 ハンドル中央部にiPhone(3G/3GS/4/4S/5)を接続するためのコネクタを備えている。電動バイクが内蔵するバッテリー(蓄電池)の残量や、走行時の電力消費などを表示できるほか、iPhone経由でクラウドデータベースにアップロードできる(図2)。同社はこのデータを使った営業車管理、配車管理、シェアリングターンキーソリューションなどのサービスを企画しており、一般消費者向けにはお勧め情報提供サービスなどを考えている。

図2 電動バイクにiPhoneを接続したところ。出典:テラモーターズ

 A4000iの燃料コストの試算も示した。1日当たり20kmで5年間走行した場合、同クラスのガソリン式スクーターと比較して、約11万円出費が少ないという。充電に必要な電力量が約2kWhであり、東京電力の朝得プランの夜間電力で充電すると、燃費40km/L、ガソリン代が142円/Lの場合と比較して、燃費が10分の1に抑えられるという主張だ。

 A4000iは1充電当たり、約65km走行可能なリチウムイオン蓄電池(1920VAh)を内蔵している。蓄電池により最高速度65kmで走行可能。蓄電池の寿命は、約5万kmが走行可能な長さであるという。一般的な電動バイクの蓄電池とは異なり、座席下の格納位置から簡単に取り外すことができるため、充電設備がない場合でも家庭用の交流100Vで充電できる。充電時間は約4.5時間。

 なお、iPhone接続機能を持たない「A4000」も同時に発売する。

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