「ソフトウェア電球」が実現、iPhoneからLED電球を自在に操るLED照明(1/2 ページ)

フィリップスのLED電球はソフトウェア制御を受け付ける。iPhoneのアプリケーションを使って、自在に遠隔制御できるということだ。SNSや位置情報などと照明を組み合わせた新しい使い方が立ち上がる。

» 2013年09月26日 18時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 フィリップス エレクトロニクス ジャパンは、2013年9月26日、ソフトウェア制御が可能な家庭向けのLED電球「Philips hue(フィリップス ヒュー)」の販売を開始した(図1)。Philipsグループは2012年10月に北米と欧州で同製品の販売を開始しており、今回、家庭向けの同社初のLED電球製品として日本市場に投入した。

 LED電球としての特徴は、3種類のLED素子(赤、緑、青)の出力を独立に256段階制御することで、1600万色以上の光を出力できることだ。通常の白色LED電球などのように青色LED素子と黄色の蛍光体を組み合わせて白色を表示するのではない。

 消費電力は最大9W。色温度4000Kの白色光に設定した場合が最も明るく、600lmとなる。これは白熱電球の50W相当であり、消費電力は白熱電球の80%減になるという。光束維持率95%で定義した寿命は、1万5000時間以上。一般的なE26口金を利用する。

 LED電球3個とソフトウェア制御に必要なブリッジなどを同梱した「Philips hue スターターセット」の価格は2万6000円(Apple Store、Apple Online Storeの販売価格)。LED電球1個の価格は6980円(同)。

図1 Philips hue スターターセット。左端の円盤状のものは「ブリッジ」。出典:フィリップス エレクトロニクス ジャパン

自在なソフトウェア制御が可能

 Philips hueが一般的なLED電球と異なるのは、アプリケーションソフトウェアによって電球を制御できることだ。同社が開発した無料アプリケーション「ライトレシピ(Light Recipe)」をiPhoneやiPad、Android端末にインストールし、画面のアイコンをタッチするだけで、LED電球を遠隔制御できる(図2)。外出先からLED電球を点灯し、防犯に役立てるといった使い方も可能だ。

 図2は生活上でよく利用する4つのシーンに合わせた色味や明るさをアイコンで選択できる画面だ。

 この他にシーンやタイマー、アラームといった画面がある。シーンではiPhoneなどで撮影した写真の色味をPhilips hueで再現できる。室内空間の雰囲気を高めるための機能だ。タイマーでは決められた時間が経過すると照明をフェードアウトできる。アラームは曜日や時刻を選択して照明をオンオフするための機能だ。起床時に合わせて徐々に明るくするといった使い方ができる。

図2 ライトレシピの画面例。出典:フィリップス エレクトロニクス ジャパン
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