大阪最大のメガソーラー、19.6MWを廃棄物処分場跡地に建設自然エネルギー

ソフトバンクグループのSBエナジーは大阪府に建設するメガソーラー事業で三井物産、京セラグループと協力する。約66億円を投じて、25haの敷地に出力19.6MWの発電所を建設。2014年7月に全体の完成を予定する。

» 2013年10月07日 16時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 泉大津市と発電所の位置

 「ソフトバンク泉大津ソーラーパーク」は大阪府泉大津市に位置する大阪湾沿岸の廃棄物処分場「泉大津フェニックス」(203ha)のうち、既に埋め立てが完了した部分に設置する発電所だ。広大な土地を生かし、大阪府内で最大のメガソーラーとなる予定である。

 面積25ha(25万m2)の借地に合計出力19.6MWの太陽電池モジュールを敷き詰める(図2、図3)。総事業費約66億円、大阪府へ支払う賃借料が年間8875万円という大型の事業だ。2012年にSBエナジーが一般競争入札で大阪府から事業を落札後、2013年4月に特別目的会社(SPC)である泉大津ソーラーパークにSBエナジーが事業を継承している。

 2013年10月には泉大津ソーラーパークに三井物産(出資比率49%)と京セラソーラーコーポレーション(同2%)が出資。事業主体の形が定まった。「三井物産は10MWを超える事業案件の経験があり、これまで共同で事業化したこともある。今回は事業の円滑な運営のために参加していただいた。京セラソーラーポレーションはグループ会社が部材を提供し、建設に参加することもあり、出資につながった」(SBエナジー)。

図2 泉大津市の廃棄物処分場の位置。出典:大阪府
図3 ソフトバンク泉大津ソーラーパークの敷地。出典:大阪府

 2013年7月に既に着工しており、2013年12月から、一部完成した部分の送電を開始、2014年7月に全量の送電を始める。

 設計・調達・建設(EPC)は京セラコミュニケーションシステムが担当する。使用する太陽電池モジュール8万枚は京セラが供給する。「産業用の多結晶Si(シリコン)太陽電池である『KS245P-3CF3CE』(245W)を使う」(京セラ)。管理・運営(O&M)の主体は未定である。

 想定年間発電量は約2068万kWhであり、これは一般家庭5700世帯の1年間の消費電力量に相当する量だという。固定価格買取制度(FIT)を利用して、全量を関西電力に売電する。売電単価はkWh当たり42円(税込)だ。

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