新製品には光にムラがなく、光の広がりを容易にする工夫が盛り込まれている。まず、均一な光を実現するために、基板に小出力のLED素子を多数並べた(図4)。チップ間隔を他社製品よりも狭くする工夫があるという。光を広がりやすくする構造は同社が従来製品でも採用しているもの。電源を薄型化し、LED素子と管面の距離を離すことで、配光面を広く取ることができる。
LED照明は、製品によって色の再現性(演色性)が異なる。R-FAC40MN1の平均演色評価数(Ra)は80だ。
新製品の寿命(残存率70%)は4万時間であり、他社製品と同等だ。「新製品は電源の効率が高く、薄型化しており、半導体内部のジャンクション温度が65度と低い。このため、管内の特定のLED素子と蛍光体の組み合わせだけが変色するといった劣化を起こしにくい。同じ4万時間とはいえ、大型の電源を利用している製品と比較すると色変化のリスクが少ない」(ローム)。
今回の新製品は、オフィスや工場、店舗など法人向けの製品。オープン価格をとる。「(当社の)従来の140lm/W品よりは若干高い。販路にもよるが、1本あたり数千円台である」(ローム)。サンプル出荷を2014年2月に開始、同3月からは量産出荷を始める。「今回は40形で昼光色(色温度5000K)の製品だ。今後、40形以外に20形と110形をそろえていく。光源色も暖色から寒色まで4種類に広げる。これで12製品となり、さらに用途に応じてカバーなどを変え、数十種類を展開する予定だ」(ローム)。
ロームは2008年にLED照明事業に参入しており、これまで200万本以上の直管形LEDを販売したという。
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