20年ぶりに利用する土地、秋田で2MWの太陽光自然エネルギー

自然電力は2014年7月、食肉工場跡地を利用した太陽光発電所「秋田大館自然電力太陽光発電所」の建設を開始した。2014年12月には出力2.19MWの発電所が完成する予定だ。

» 2014年07月28日 13時40分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 秋田県大館市と発電所の位置

 自然電力は2014年7月、秋田県北部で出力2.19MWの太陽光発電所「秋田大館自然電力太陽光発電所」(大館市川口)を着工したと発表した。2014年12月の完成を予定する。

 同社は熊本県合志(こうし)市に自治体と共同所有の形で立ち上げた太陽光発電所において、売上げの一部を地域の農業に還元する取り組みを進めている。「今回の発電所でも地域に還元できるモデルを計画中だ」(自然電力)。

 大館市が所有する食肉センター跡地を20年間賃貸借することで実現する(図2)。「秋田県が太陽光発電所の候補地を公開しており、その1つに当社が応募した経緯がある」(自然電力)。

図2 発電所の建設予定地(赤枠内) 出典:自然電力

 土地の面積は約3万500m2。このうち約2万8000m2に太陽電池モジュールを設置する。「ビーワイディージャパンとカナディアン・ソーラー・ジャパンの太陽電池モジュールを設置し、エス・エム・エイ・ジャパンのパワーコンディショナーを導入する」(自然電力)。

 大館市は冬季に降雪が見られるため、架台の高さとモジュール角度を工夫したという。具体的な数値は非公開。設計・調達・建設(EPC)は同社のグループ会社である吉田組・juwi自然電力特定共同企業体が担当する。特定目的会社(SPC)である大館自然電力が、発電所を所有し、事業主となって運営する形だ。

 秋田大館自然電力太陽光発電所の想定年間発電量は2294MWh。設備利用率は計算上12.0%となる。固定価格買取制度(FIT)を利用して、全量を東北電力に売電する。

 なお、秋田大館自然電力太陽光発電所は同社グループとしては2カ所目の自社案件である。1カ所目は2014年9月に完成を予定する「南伊勢自然電力太陽光発電」(三重県伊勢町、1.1MW)。工業団地の一部を利用する形の発電所だ。

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