ハワイ州が再生可能エネルギー100%へ、州法で2045年に達成を目指す自然エネルギー(2/2 ページ)

» 2015年05月12日 11時00分 公開
[石田雅也スマートジャパン]
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電気自動車を利用したスマートグリッド

 ただし太陽光や風力などの再生可能エネルギーが増えると、天候による出力の変動によって電力の供給が不安定になってしまう。日本でも九州などの離島で問題が生じ始めている。この点でもハワイ州は世界で最先端の技術を開発・導入する計画だ。すでに日本から日立製作所などが参画して「スマートグリッド実証事業」が2013年12月に始まっている(図4)。

図4 マウイ島における日米共同のスマートグリッド実証事業。出典:NEDO、日立製作所ほか

 マウイ島にエネルギーの需給状況を監視するコントロールセンターを設置して、電気自動車に充電・放電しながら電力を安定させる試みだ。150〜200台の電気自動車が実証に参加して、島内で稼働中の合計72MW(メガワット)の風力発電の出力変動に対応できるようにする。この実証プロジェクトと並行して、マウイ島とオアフ島のあいだを海底ケーブルでつないで電力を融通できるようにする計画も進行中だ。

図5 ハワイ州の主な再生可能エネルギー導入プロジェクト(左上から、カウアイ島、オアフ島、ラナイ島、マウイ島、ハワイ島)。出典:ハワイ州エネルギー局

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