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» 2015年09月09日 09時00分 公開

規則違反の太陽光発電、“見逃し認定”の経産省に総務省が勧告法制度・規制(2/3 ページ)

[陰山遼将,スマートジャパン]

確認不足が明らかに

 出力50kW未満の太陽光発電設備については、原則として経済産業省から委託を受けている太陽光発電協会の代行申請センターが、経済産業省 経済産業局などへの電子申請を代行している。まず同協会が「分割案件」ではないことの確認を行い、次に経済産業局が同様の確認を行うという流れだ。

 設備所在地の区画が連続している、事業者の名前や設備の所在地が同じなど、分割案件の恐れがある場合には太陽光発電協会および経済産業局が「特段の理由の確認」を行うことになっている。

 今回の総務省の調査では、3万2813設備のうち1639設備に分割案件の可能性があった。このうち188設備については太陽光発電協会が「特段の理由」を確認し、分割案件ではないことを認めていたものの、残りの1451設備については「特段の理由の確認」を行っていない状況が見られたという。太陽光発電協会は「1451設備については申請時点が異なっていたことなどにより、確認を行っていなかった」とコメントしている。

 この1451設備について、経済産業局における確認状況を調査したところ、太陽光発電協会に対して「特段の理由の確認」をするよう依頼せずに認定している状況がみられた。「特段の理由の確認」をするよう依頼せずに認定している理由について経済産業局は、「太陽光発電協会において確認していると認識しているため」としている。

「分割案件」を禁止する4つの理由

 経済産業省は分割案件を禁止する主な理由を、以下の4つ問題を回避するためとしている。

  • 本来、適用されるべき安全規制が実質的に回避されること
  • 本来、発電事業者側で手当てすべき接続に当たっての補機類の整備が、電力会社側に結果的に転嫁され、特定原因者のための電気料金上昇を招く恐れがあること
  • 本来であれば必要のない電柱や電力メーターなどが分割接続のためだけに新たに必要となること
  • 50kW以上の太陽光発電に課される土地および、設備の180日以内の確保義務などの履行逃れに悪用される恐れがあること

 今回の調査のうち、分割案件の可能性が指摘された認定設備は4.4%。こうした一部の規則違反の疑いがある分割案件により、結果的に電気料金が上昇して電力消費者の負担が増加するといった事態になることは避けなければならないだろう。

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