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» 2016年02月08日 11時00分 公開

浄水場の水素を燃料電池車に、東京の水道システムがオリンピックで進化スマートシティ(2/2 ページ)

[石田雅也,スマートジャパン]
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電力・ガス・水道のスマートメーターを6000戸に

 このほかにも競技場や選手村に燃料電池を設置して電力と熱を供給する計画がある。東京オリンピック・パラリンピックの選手村を建設する東京湾岸の「晴海(はるみ)五丁目地区」では、東京都の水道局と東京電力・東京ガスの3者が共同でスマートメーターを使った自動検針システムを導入する予定だ。

 オリンピック・パラリンピックが終わると、選手村の宿泊棟は住宅に転換することになっている。面積が18万平方メートルに及ぶ地区に合計24棟を整備して、約6000戸の入居を可能にする(図4)。オリンピック・パラリンピック終了後の2020〜2023年度の4年間で住宅の整備を完了する計画だ。それに合わせてスマートメーターを使ったサービスを提供していく。

図4 「晴海五丁目開発計画」の住宅棟モデルプラン。出典:東京都都市整備局

 計画では2020年度にスマートメーターによる自動検針を開始する。電力・ガス・水道それぞれのスマートメーターで計測したデータを無線で送信して、通信ネットワーク経由で電力会社・ガス会社・水道局それぞれに送る仕組みだ(図5)。水道局では検針したデータを利用して、住宅内の見守りサービスや使用量の見える化サービスを2021年度以降に提供する。

図5 スマートメーターを利用した電力・ガス・水道の共同検針システム。出典:東京都水道局

 こうした共同検針システムを実用化できれば、スマートメーターの導入・運営コストの低減につながる。家庭では電力・ガス・水道の使用量を情報端末の画面上でまとめて見ることができる。さらに地域全体でエネルギーと水の需要・供給を常に監視しながら、災害時には重要度の高い用途や場所に限定して供給することも可能になる。水道のイノベーションプロジェクトを通じて東京の都心部にスマートシティを構築する試みだ。

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