「日本のコストは高すぎる」総合ソリューションに勝機見いだすサンテック:太陽光(3/3 ページ)
メテオコントロールは、太陽光発電システムの遠隔監視システムを展開しており、ドイツでは主要電力会社に導入されるなど大きな実績を残している企業である。このメテオコントロール社の遠隔監視システムの2つのソリューションを国内でも本格展開する。
1つは太陽光発電施設に設置するログデータ収集装置の「blue'Log Xシリーズ」、もう1つはblue’LogXシリーズからネットワーク経由で収集したログおよび分析データを分かりやすく表示するクラウド型監視分析アプリ「バーチャル管制室VCOM」である。
「blue'Log Xシリーズ」は、パワーコンディショナや各種センサーから発生する太陽光発電システムデータを収集する。センシング用の機器だ。拡張性があるため発電規模を問わず導入することが可能だ。
図4 メテオコントロールの「blue'Log Xシリーズ」
「バーチャル管制室VCOM」は、発電量や発電所の稼働状況の確認ができるだけでなく、パワーコンディショナや各種センサーから取得したデータを日々自動分析することが可能。これにより、稼働状況やエラー状況を正確に把握分析し、詳細な分析が可能となる。不具合が発生した時には、警告通知とともに詳しい障害情報が確認でき、遠隔監視システムに登録された担当者に通知されるため、迅速かつ効率的なオンサイトサポートが可能となる他、ログデータを取り続けているため、異常箇所の発見を短期化できるという特徴を持つ。
サンテックパワージャパンでは、総合エネルギーソリューション提案の1つの核としてこのメテオソリューションの遠隔監視システムを展開。2016年に金額ベースで10億円の販売を目指すとしている。また、O&M全体については「3年間で300MW」を目標をとしているという。
- 発電量を20年間維持できるのか、ニーズ高まる太陽光発電の運用保守
固定買取価格制度(FIT)が始まってから、日本各地にメガソーラーの建設が相次いだ。これに伴い発電設備の安定的な運用の保守(O&M)に関するニーズが高まってきている。FITを利用すれば約20年にわたって発電を続けることになるからだ。サンテックパワージャパンこうした市場動向を受け2016年3月からメガソーラーのO&M事業を本格的に展開する。
- 太陽光発電、“FIT押し”から「O&M」へ
2015年7月29〜31日の3日間、東京ビッグサイトで開催された太陽光発電関連の展示会「PVJapan2015」では、太陽光発電の監視・保守ソリューションサービスが注目を浴びた。各社の出展内容を紹介する。
- 太陽光発電所の再生事業を開始、発電量を保証するサービスも
太陽光発電所のメンテナンス事業などを展開するCO2Oは、計画した発電量の確保に問題を抱えている産業用太陽光発電所オーナーを対象に、計画発電量を保証する国内初のサービスを開始する。
- 太陽光発電の買取価格は25円へ、住宅用も30円前後まで下がる
政府は2016年度の買取価格の検討に入った。焦点になる太陽光の価格はさらに引き下げる方針だ。非住宅用は現行の27円を25円に、住宅用は33〜35円を30円前後まで下げる可能性がある。風力・中小水力・地熱の買取価格は据え置くが、バイオマスは種類によって変更も考えられる。
- 太陽光が普及したドイツ、「卒業」へ
固定価格買取制度を最初期に導入し、「卒業」直前のドイツ。FITを終わらせるときに何が起こるのかドイツの事例から学ぶことができる。家庭では系統から電力を買うよりも、太陽光の方が半分の出費で済むというのが答えだ。
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