住宅太陽光の電力を「シェア」、顧客参加型の新しい電力取引サービス電力供給サービス

中部電力は顧客参加型の電力取引サービス「これからデンキ」を発表。住宅の太陽光発電の電力を、個人同士や個人と企業の間で取り引きできる新しいサービスを2019年11月以降に展開する予定だ。

» 2018年08月01日 11時30分 公開
[長町基スマートジャパン]

 中部電力は2018年8月1日から、同社との契約者を対象とする参加型電力取引サービス「これからデンキ」の提供を開始した。

 再生可能エネルギーなどの分散型電源や蓄電池の普及、AI、IoT、ブロックチェーンなどの技術革新により、電力取引の形態は、これまで行われてきた契約者と同社の間での取引だけでなく、個人間や、個人と企業間での取引など、多様化していくことが予想される。

 特に2019年11月以降、「再生可能エネルギーの固定価格制度(FIT)」による買取期間が終了する住宅太陽光発電が出てくる。以降は、電力会社による買取義務はなくなるが、中部電力は引き続き、積極的な買い取りを続けることを基本方針としている。

 これに加え、中部電力は客が自ら発電した電気をさまざまな形で取引できる場として「これからデンキ」のサービスを提供する。具体的には、太陽光発電設備により昼間に発電した電気を、時間をシフトして自ら利用したり、離れて暮らす家族や応援したい企業にシェアしたりすることなどができる場を提供する計画という。

「これからデンキ」で提供する電力のシェアサービスのイメージ 出典:中部電力

 2019年11月以降、本格的にサービスを展開する計画で、詳細が決まり次第、順次内容を発表する予定だ。将来的には、AI、IoT、ブロックチェーンなどの最新技術を活用することで、エネルギーだけでなく、契約者の安全や快適に資するサービスなどを組み合わせて取り引きできる場の提供についても検討する計画だ。

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