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» 2019年02月07日 07時00分 公開

太陽光:住宅太陽光の火災事故報告、JPEAとJEMAが見解を表明 (1/2)

太陽光発電協会(JPEA)と日本電機工業会(JEMA)は、消費者庁が公表した「住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等」に関する調査報告書を受け、報道関係者への説明会を共同開催。報告書に対する声明と見解を公表した。

[廣町公則,スマートジャパン]

 太陽光発電協会(JPEA)と日本電機工業会(JEMA)は、消費者庁が公表した「住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等」に関する調査報告書を受け、2019年1月31日、報道関係者への説明会を共同で開催した。

 消費者庁の調査報告書は、住宅用太陽光発電システムから発生した火災・発火・発煙・過熱などの事故(以下、火災事故)について、具体的な発生状況や原因を調べたもの。調査対象は、2008年3月〜2017年11月までに事故調査データバンクに登録された火災事故127件のうち、原因調査中や原因不明のものなどを除く72件となっている。このうち、太陽電池モジュールまたはケーブルから発生した火災事故13件が重点調査された(残りの59件は、パワーコンディショナーまたは接続箱から発生した火災事故)。

火災事故が起きたのは「屋根材なし」タイプの一部のみ

 日本の住宅用太陽光発電システムの累積設置棟数が約237万4700棟(2018年10月時点)であることを考えると、火災事故などの発生率は極めて小さいと見なすこともできる。しかし、JPEAとJEMAでは、火災事故が起きてしまったという事実を重く受け止める。

 「住宅用太陽光発電システムを設置されている皆さまにおかれましては、火災について心配されていることと思います。業界としましては、調査報告書の内容を真摯(しんし)に受けとめ、住宅用太陽光発電システムの火災事故発生ゼロを目指して、一層の安全性向上に取り組んでまいります」(JPEA事務局長 増川武昭氏)

火災事故の年別発生件数(発生率:1=100万分の1) 出典:JPEA

 一方で、実際に火災事故を起こした住宅用太陽光発電システムのタイプは限定されており、それ以外のタイプについては安心して使用できること。過去に事故を起こしたタイプであっても、既に対策が完了しているケースも多く、過度な不安を抱く必要のないことをアピールした。

 ここでいうタイプとは、太陽電池モジュールの設置形態を意味する。報告書の中で、延焼などの被害が大きくなる傾向にあると示されたのは、4種類の設置形態(タイプ)のうち「鋼板などなし型」(下図、右下)だった。可燃物であるルーフィング(防水材)の上に、瓦(かわら)や金属板などの屋根材(不燃材)を敷くことなく、太陽光パネルを直接固定するタイプだ(裏面に鋼板などの不燃材を付帯したモジュールは除く)。消費者庁の調査報告書においても、太陽光発電システムから発生した火災が屋根の野地板にまで延焼したのは、全て「鋼板などなし型」だった。なお、このタイプの累積設置棟数は、住宅用太陽光発電システム全体の約4.5%(約10万7000棟)ということだ。

太陽光パネルの屋根への設置方法。右下の赤枠の部分が「鋼板などなし型」 出典:消費者庁

 同タイプにおいても火災のリスクがあるものは限られるが、両協会では「不明な点につきましては、購入された販売業者、設置業者または製造業者にご相談ください」としている。業界一丸となって、不安解消に努めていく考えだ。

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