家の電気を太陽光で賄うと「バンザイ」、太陽光発電とつながるシャープの新型ロボット太陽光(1/2 ページ)

シャープがモバイル型ロボット「RoBoHoN(ロボホン)」の新モデルを発表。HEMSを通じて連携すると、住宅太陽光発電の発電量を教えてくれる他、太陽光発電や蓄電池からの放電で家の消費電力を賄えている時には、バンザイの動作で喜びを表現する。

» 2019年02月22日 07時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 シャープは、モバイル型ロボット「RoBoHoN(ロボホン)」の第2世代シリーズとなる新製品3機種を2019年2月27日から販売すると発表した。二足歩行が可能なLTE/3Gモデル(「SR-03M-Y」、希望小売価格税別18万円)とWi-Fi対応モデル(「SR-04M-Y」、同12万円)に加え、今回新たに“着座”タイプの「RoBoHoN lite」(SR-05M-Y、Wi-Fi対応、同7万9000円)をラインアップに追加した。HEMSと連携し、住宅に設置した太陽光発電の発電量など、エネルギーに関する情報をロボホンが知らせてくれるユニークな機能も追加する。

発表した新型「RoBoHoN(ロボホン)」

見守りサービスに新機能を追加

 新製品は、日常生活で楽しく便利に使用できる機能やサービスの向上を目指した。新搭載の「お留守番」アプリでは、自宅で留守番するロボホンが人物を検知すると写真を撮影し、あらかじめ設定したメールアドレスに送信。外出中に子供の帰宅などを確認することができる。ロボホンが撮影しているリアルタイムの映像をスマートフォンで確認したり、スマートフォンに文字入力した言葉をロボホンから子供に伝えたりすることも可能だ。

 別売りのIoTリモコン「eRemote mini」(別売)との連携により、テレビや照明器具などの各種家電製品を音声で操作することもできる。さらに、PCやタブレット端末上でブロック状のオブジェクトを組み合わせて簡単にプログラムの作成ができるソフトウェア「ロブリック」(SR-SA04)で、プログラミング学習も可能だ。

 法人向けには、施設案内と受付アプリを新たに用意した。商業施設などでの多言語(日本語・英語・中国語・韓国語)による案内のほか、受付での来客対応でも活用できる。

 シャープが第1世代のロボホンを発売したのが2016年5月。以来、ロボホン拡売のため約30のアプリやゲームを追加配信するなどの取り組みを行った。この結果、加入するとネット経由でAIを使った対話操作や、追加のアプリや情報の配信など、さまざまなサービスが提供される「ココロプラン」の継続率は81.3%となり、満足度の割合も約8割に達しているという。

 また、法人客にはパッケージアプリや用途に合わせたソリューションを提供。登録した80社の認定開発パートナーの協力もあり、導入法人数は400社を超えた。

 ロボホンは教育、観光、接客の分野で主に用いられており、教育分野では会話や動きをプログラミングする教材として自治体を中心に導入が広がっている。観光分野では多言語観光ガイドとしての利用が拡大してきた。こうした取り組みが徐々に評価され、販売台数は累計1万2000台(販売構成=コンシューマ85%、法人15%)に達し、年々需要は伸びている。

 そして、今回「さらにロボホンの新たなユーザー層の拡大およびB2Bルートで教育・観光・接客分野を開拓するとともに、サービスと連携したモデルのB2B2Cへの展開を推進するため」(長谷川祥典専務執行役員 スマートホームグループ長兼IoT HE 事業本部長)、第2世代シリーズを発売し、ユーザーに選択肢を増やすこととした。販売目標は2020年度末までに3万台(同コンシューマ半分、法人半分)とする。

 この目標に向けて、新たなユーザー層拡大を促進するため4つのアプリ・サービスや新機能を追加する。法人向けにはRoBoHoN liteを中心に展開。教育・観光・接客に関しては、英語学習、施設案内、受付業務の3つの新たなソリューションを提供する。

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