再エネの需給管理を代行、伊藤忠らがアグリゲーション実証へ自然エネルギー

伊藤忠商事と伊藤忠テクノソリューションズは、再生可能エネルギーの主力電源化に向けたアグリゲーションビジネスの実証を開始したと発表した。

» 2021年10月28日 14時00分 公開
[スマートジャパン]

 伊藤忠商事と伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は2021年10月15日、再生可能エネルギーの主力電源化に向けたアグリゲーションビジネスの実証を開始したと発表した。

 再エネの主力電源化には、電力市場への統合を進めることが重要とされている。そのため再エネの発電事業者は、電力の需給状況や市場価格を意識して適切な需給管理を行うことが求められる。また、今後、卒FITの増加や、電力市場と連動した買取制度であるFIP(Feed-in Premium)の導入に伴い、再エネの発電事業者自らが需給管理の責任を担う必要が出てくるため、需給管理を代行するアグリゲーションビジネスに注目が集まっている。

 伊藤忠商事とCTCは、それぞれが保有する、電力の需給管理に関する知見と、発電量予測・最適化・ICT技術などのデジタル技術の知見を組み合わせて、太陽光発電や風力発電などの変動性の高い再エネを束ねて、需要家および小売電気事業者に電力を提供するアグリゲーションビジネスの実証に取り組む。

実証のイメージ 出典:伊藤忠商事

 両社は、太陽光/風力の発電量予測技術の検証、発電/需要の計画と実績の差異であるインバランス回避手法の検討、再エネ需給運用最適化の手法の検討、および事業サービス化に向けた検討を行う。

 既に本アグリゲーションビジネスの検討に伴う実証実験を、2021年8月1日から九州エリアの複数の太陽光発電所を対象に開始している。今後も実証実験の範囲や地域の拡大を図り、将来のアグリゲーションビジネスの事業化を含め、再エネの普及と脱炭素社会の実現に貢献していくという。

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