走行中のEVを再エネで充電、関電・大林組・ダイヘンらが無線給電システムを開発へ電気自動車

関西電力、ダイヘン、大林組の3社、電気自動車(EV)の走行中給電システムなど開発に取り組むと発表。非接触で給電可能なEVの走行中給電システムと、充電を管理できる新たなエネルギーマネジメントシステムの技術開発に取り組む。

» 2021年11月26日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 関西電力、ダイヘン、大林組の3社は2021年11月19日、電気自動車(EV)の走行中給電システムなどの開発に取り組むと発表した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が行う「脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発・社会実装促進プログラム」に採択されたもの。非接触で給電可能なEVの走行中給電システムと、その実装を見据えた都市全体のエネルギーマネジメントシステムの技術開発に取り組む。

 走行中給電システムは、道路に駆動回路を埋め込むコイル方式のシステムの開発を目指す。開発目標は出力30kWのシステムの実現で、コイルから発生する電磁界の周辺への影響評価を行い、システムの安全性を検証する。さらに、道路に埋設する際の課題を抽出し、適切な埋設位置の検討や道路の耐久性評価も行う計画だ。

走行中給電システムのイメージ 出典:大林組

 さらに、このシステムが導入された都市を想定する、新たなエネルギーマネジメントシステムの技術開発にも取り組む。EV車両の動態(車両位置情報およびバッテリー状態)管理機能の開発を行う他、EV車両の動態情報と再生可能エネルギー発電量などの電力需給情報をもとにした、給電制御機能の開発を実施する。

開発するエネルギーマネジメントシステムのイメージ 出典:大林組

 なお、今回のプロジェクトには3社の他、EV走行中給電システムに関する最先端の研究を行っている東京大学、東京理科大学や、モビリティのエネルギーマネジメントに関する最先端の研究を行っている大阪大学大学院工学研究科も参画する。さらに、開発成果の普及を促す取り組みを主導する組織・団体として、一般社団法人日本自動車工業会も参画する。

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